指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ・=LOVE(イコールラブ)のメンバーであり、アニメ好きの野口衣織が「神セリフ」からアニメの魅力をひもといていく連載企画「いおはにほへと。〜神アニメ×神セリフ=(LOVE)〜」。記念すべき第1回目では連載スタート特別編として、アニメとの出会いやアニメに対する熱い想いを紹介した。今回からは、具体的に作品名を挙げながら、大好きなアニメについてじっくりと語ってもらう。
※この記事には、作品のネタバレが含まれています。

■「はめふら」ってどんな作品?

“神アニメ×神セリフ”として紹介する1作目は、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(通称「はめふら」)です。心に残ったセリフを紹介しつつ、この作品の魅力について語っていきたいと思います!

【作品紹介】
「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(第1期)
「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X」(第2期)

公爵令嬢であるカタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻し、ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム「FORTUNE LOVER」の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを思い出す。ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放、バッドエンドで殺されてしまう...!?カタリナはそんな破滅フラグを回避して幸せな未来を掴み取れるのか!?

■「はめふら」は一筋縄でいかない“転生モノ”なんです

「はめふら」は、いわゆる“悪役令嬢モノ”というジャンルが流行ってると知ってから、すぐの頃に原作を読んで好きになった作品です。転んだ拍子に前世の記憶が蘇ったことで、自分が破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまったことに気付き、「だったら、そのフラグを折っていこう!」と決意する…という定番の始まり方ではあるのですが、ストーリーが進むにつれて見どころがどんどん増えていきます。

ところどころにギャグ要素があって笑えるような明るい作品ですし、転生した主人公・カタリナの天真爛漫で真っ直ぐなところが周りのキャラクターから愛されていく様子は、ほのぼのと平和に楽しめます。でもアニメ第1期の中盤〜後半になってくると、カタリナの前世の友達がストーリーに絡んでくることで、シリアスな場面や切ない場面もあったりして。基本的には明るい雰囲気にコロコロと転がされながらいいテンポで見ることができるんですけど、そこから急にシリアスになる展開が面白いし、好きなポイントでもあります。

人は誰しも色々な縁や繋がりを持っているとか、周囲に愛される人は見た目だけではなく中身も素敵だとか、そういう当たり前のテーマが「はめふら」にはあるような気がして。“転生モノ”“悪役令嬢モノ”っていう流行りのジャンルの中に、すごく共感できる人間らしさも詰め込まれていて、一筋縄でいかないところが「はめふら」の魅力だと思います!

■“ウブかわ”な弟キャラに弱いんです

私の推しキャラは、カタリナの義理の弟・キース。もう、すっっっごく大好きなんです!(笑)カタリナに前世の記憶が戻らず、破滅フラグまっしぐらに進むルートだった場合、キースって元々はプレイボーイでだらしないキャラクターなんですね。遊び呆けてるチャラ男になるはずだったんですけど、カタリナが前世の記憶を取り戻し、キースに愛情をたっぷり注いだことで、作品の中でのキースはお姉ちゃん大好きな過保護キャラクターになっていて(笑)。

最初の頃は、カタリナの婚約者であるジオルドをけん制してバチバチしたりとか、「僕の義姉さんだぞ!」って感じが強いんですけど、第1期の後半、洞窟くらいのシーンになってくるともう、忠犬にしか見えない!(笑)「聞いてよ、義姉さん!」「大丈夫、義姉さん!!」「僕がいるよ、義姉さん!!!」って感じで、もはや語尾に全部“義姉さん”がついちゃってるみたいな(笑)。

本当に従順で、カタリナが大好きなんだなって感じる反面、ちゃんと頼りがいがあっていざとなったらカタリナを守る男らしさもあるし、カタリナがボケたらツッコむし、機転が利く!そういう色んな面を持ち合わせている人が隣にいると安心感があるというか、一緒にいたくなりますよね。

しかも初期の設定である“チャラ男”っていう部分が抜けてるから、女性に免疫がないので、「僕にとっての女性は義姉さんだけだ」みたいなところもウブで可愛くて…!「私のこと好きになってくれたらいいのに!」って思っちゃうくらいに、大好きです(笑)。最初の設定とのギャップに惹かれたキャラクターですね。

■キースとカタリナにしか築けない関係性が愛おしい

「起きてよ 義姉さん!ずっと一緒にいてくれるって約束しただろう!?」 キース・クラエス
(「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」第11話より)

このセリフは伝え方というか、文脈がピンポイントで私に刺さりました(笑)。大切な人が死んじゃうとか、病気になっちゃったっていうシーンで出てくる「約束したじゃない!」「私を置いてくの?」みたいなセリフが、大好きで!それを推しキャラが言ってくれるなんて、もう最高のシーンですよね。

この展開になる前に、キースが一皮むけそうな雰囲気があったんですよ。キースの中で「もっとたくましくなって、自分が義姉さんを支えるんだ」という思いが芽生え始めたタイミングで、カタリナが目を覚まさない状態になってしまったんです。そして、いざ「大切な義姉さんが自分の前からいなくなっちゃうかも」ってなったときに、やっぱり甘えん坊で弟らしいところが出たというか、お姉ちゃんっ子なキースが見えたシーンですね。「もう!そういう甘えん坊なところが可愛いんだよぉ〜〜!」ってキュンキュンしまくりでした。

しかもこのセリフって、キースが孤独だったときにカタリナが言った「これからもずっと一緒よ」(第1期・第1話より)っていう言葉からつながってるんです。そういった伏線回収的な要素も、感動ポイント。本当の姉弟じゃないけど、だからこそお互いを思いやる気持ちもあったと思うし、今の2人にしか築けない関係性が愛おしいなって心から感じたシーンでした。

■だからアニメが好きなんだ!と思えたセリフ

「ありがとう 私の大切な親友。」あっちゃん
(「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」第11話より)

この作品の好きなところとして「切ないシーンがある」ことを挙げましたが、まさにこのシーンも含まれています。“転生モノ”において「転生」って主人公の特権というか、転生すること自体が作品のキーポイントだと思うんですけど、「はめふら」では、実は前世の親友・あっちゃんがカタリナの親友・ソフィアとして転生していた!?っていう展開なんですね。このパターンって、結構珍しくないですか?しかも、前世で親友だった人が、ちゃんと今世でも親友になってるっていう設定にジーンときちゃって。

そして、カタリナが目を覚ます直前、夢の中であっちゃんが最後に「さようなら。ありがとう、私の大切な親友」って言うセリフがあるんですね。これは別れの言葉にも聞こえるけど、前世のあっちゃんとしての「今までありがとう」だけじゃなく、カタリナの親友・ソフィアとしての「いつもありがとう、これからもよろしくね」という意味も含まれているのかなって思うと、すごく意味深というか。重くて、とても愛のあるセリフだなと思います。

小説でこのシーンを読んだとき、自分の中では静止画でしかイメージできなかったんですけど、アニメで見たら、すごく映像がきれいだったんですよ。2人がいた教室がどんどん崩れて、カタリナが落ちていって…鏡が割れるようにバラバラになるんだけど、それがすごく宝石みたいで、まるで2人の今までの思い出がキラキラと星のように輝いているみたいに見えたんです。これはアニメだからこそできる表現だし、アニメだからこその感動だなって思って。「だから私はアニメが好きなんだ!」って思えた瞬間だったので、深く記憶に残っている大好きなセリフです!