「第109回 ザテレビジョンドラマアカデミー賞」助演男優賞を受賞したのは、日曜劇場「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」(TBS系)で音羽尚を演じた賀来賢人。厚生労働省の官僚でありながら医師でもある医系技官で、当初はスパイとしての役割を持っていたが、次第に対極にいた喜多見(鈴木亮平)と心を通わせていく。そんな姿に「堅物官僚と思わせてからのツンデレにやられた」「主人公と対になる存在感が大きかった」という声が集まった。

受賞を受けて賀来は、「助演男優賞、ありがたいです。鈴木亮平くんの主演男優賞もめでたい! 放送が終わった今でも『“TOKYO MER―”を見ていたよ』と言われるような作品に参加できたことがうれしいですね」と喜びのコメント。

音羽役については「僕の演じた音羽は官僚であり医師。救命救急チームMERの存続について板挟みになるつらい立場でした。そんな彼にも『命を救いたい』と思った原点があり、その気持ちが亮平くん演じる喜多見によって引き出されるという関係性。自分なりの正義がある音羽を削ぎ落とした演技で表現しようとしました」と演じた時の思いを明かした。

また、話題となった緊迫の手術シーンの裏話も。「手術シーンは僕たちキャストが手元まで演じました。亮平くんが『自分たちでやろうよ』と呼び掛けてくれ、みんなで練習しましたが、針を自分の指に刺してしまうなんてことは日常茶飯事。特に僕は手先が器用ではないので苦労しました」。

さらに「現場には演技なのかドキュメントか分からなくなる緊張感があり、緊急帝王切開をする場面では、本当に『自分の手で赤ちゃんを取り上げた!』という気持ちになったぐらいです。キャストはいつでも手術ができるようになったと思います(笑)」と振り返った。演じた賀来にとってもリアリティーある作品だったようだ。
(取材・文=小田慶子)