11月22日、SKE48の須田亜香里が東京・渋谷にあるduo MUSIC EXCHANGEで、ソロイベント「Akari Suda sing with the guitar 〜花車と六弦琴〜」を開催した。

同イベントは、須田が10月31日に30歳の誕生日、11月14日にデビュー12周年を迎えるにあたって、ソロライブをやってみたいとスタッフに相談したことから実現。須田は半年前に購入し、秘密でレッスンをしていたというアコースティックギターを手に1人でステージに上がり、全8曲を披露した。

大きな失敗こそなかったものの、須田自身も終演後に「つたないギター」と言っていたように、たどたどしさも多分に見られた今回のステージ。だが、今回のライブはそれ以上に、アイドルとファンのプリミティブな関係性が改めて見られるステージとなった。

■時に涙を見せながら、全8曲の初ソロライブを“完奏”

この日の会場は11年前にSKE48が初めて東京で出張公演を行った場所ということで、その時に行った「制服の芽」公演1曲目の「恋を語る詩人になれなくて」からライブはスタート。

2曲目も同公演の中から「万華鏡」をチョイスし、3曲目には初めて“選抜総選挙”でランクインした時の楽曲「抱きしめちゃいけない」を披露した須田。だが、須田は昔のことを思い出して泣いてしまい、これが本人も予想していなかった涙だったため、3曲を歌い終えると「鏡チェック」と言って一旦舞台袖へ。

舞台上に戻って来ると、今度は「エレキギターにも挑戦したいと思って」と話し、自身のソロ曲「今の私じゃダメなんだ」やオーディションで歌ったという大塚愛の「さくらんぼ」など4曲を、借りてきたという赤いエレキギターとともに歌い上げた。

そして、須田は再び水色のアコースティックギターに持ち替え「この涙を君に捧ぐ」を披露。歌唱後にはファンへの感謝の思いを明かし、曲名通りに再び涙を見せた。

最後は「ゆっくりするのもいいんだろうな、長く生きていくためにはずっと100%ではいけないんだなっていうのを、やっと分かってきた大好きな曲」(須田)だという「ラムネの飲み方」を歌い、自身初のソロライブを締めくくった。

■須田が見せたアイドルとファンの“原点”の関係性

今やSKE48のメンバーとしては2期生の斉藤真木子に続く“上から2番目”の先輩となり、ステージに立てばファンの期待に応えるダイナミックなパフォーマンスを披露、1人のタレントとしては全国ネットのバラエティー番組で活躍するなど、どんな場面でもその成熟した実力を安心して見ていられる須田。

そんな須田が見せた、まだまだ発展途上にある今回のステージ。

だが、会場のファンからもハラハラドキドキ心配するような雰囲気は漂って来ず、須田も序盤こそ緊張していたものの「失敗したらどうしよう」という切迫した感じはなく、不思議と会場は終始温かい空気に包まれていた。

「見守る」という言葉こそふさわしいその雰囲気は、まさに須田と彼女のファンが長年築き上げてきた絆が成せるものだろう。

今は完璧なパフォーマンスがより求められる風潮が、女性アイドルグループにはある。

しかし、今回の須田のライブでは、そういった風潮には左右されない、新しいことに挑戦するアイドルとその姿を温かく見守るファン、そんな両者の“原点”とも言えるような関係性の素晴らしさが、改めて提示されたのではないだろうか。

■「Akari Suda sing with the guitar 〜花車と六弦琴〜」セットリスト

M1. 恋を語る詩人になれなくて
M2. 万華鏡
M3. 抱きしめちゃいけない
M4. 今の私じゃダメなんだ
M5. さくらんぼ
M6. キンモクセイ
M7. この涙を君に捧ぐ
M8. ラムネの飲み方