2015年10月スタートの「相棒season14」で初登場して以来、放送中の「相棒season20」(毎週水曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)まで杉下右京(水谷豊)の“相棒”を務めている冠城亘(反町隆史)が、season20の最終回をもって卒業することが分かった。“右京の相棒”として歴代最多出演本数を更新する今シーズンの撮影開始に先立ち、番組サイドと本人サイドの間での話し合いの中で、反町本人より今シーズンいっぱいでの卒業の意向が示され、最終的には双方が納得した上で、卒業することが決まったという。卒業に際し、反町は「ここまでやってこられたのは水谷さんがいたから。一言では言い表せない思いがありますが、今はとにかく感謝の気持ちでいっぱいです」と、コメントを寄せた。

亀山薫(寺脇康文)、神戸尊(及川光博)、甲斐享(成宮寛貴)に次ぐ“4代目相棒”として登場し、7シーズン目に突入した亘(反町)は、11月24日(水)放送の第7話で、右京の相棒として歴代最多125回という出演本数に到達する。

2015年10月14日放送の「season14」第1話で、法務省のキャリア官僚として初登場した亘。現場に興味があるという理由から、警視庁に出向を希望し、特命係に間借りしていた当初は、“同居人”として右京と接していた。

しかし、さまざまな事件を通じて右京と関わっていくにつれ、次第に興味を引かれ合う関係に。法務省を事実上クビになった「season15」では、警視庁広報課を経て、特命係に正式配属。その後、2人ならではの距離感を保ちつつ、深い絆で結ばれてきた。

亘として記録した“最多出演本数”について、反町は「まったく意識していなかったかというと、そうではありませんでしたし、それがすべてかというと、そうでもないというのが正直なところです。ただ、冠城亘として何か残せないかというのは、常に考えていたことではあります」と率直な感想を語る。

ここまで続けてこられた背景には、加入当初の悔しさと、その思いをくみ取り、救ってくれた水谷の言葉があったからだそう。反町が初めて「相棒」の撮影に参加した「season14」のクランクインでは、膨大なセリフ量と相棒ならではの“長回しの撮影”に苦戦。「自分のあまりの不甲斐なさにショックを受けました」と振り返る。

その悔しさから立ち直らせてくれたのが、水谷が掛けてくれた「今ので良かったよ」という言葉だったという。「亘としてもそうですし、いち俳優としても、お手本になる大先輩が常に前を走ってくれていて、僕はその背中を追い掛けるのに必死で…。本当にただ、必死で。気付いたら7年たっていました」と、歴代最多本数を迎えた心境を語った。

そして7年を超える長い歴史を積み重ねてきた右京と亘が、「season20」ラストエピソードをもって、相棒としての2人にピリオドを打つ。

■反町隆史コメント

ここまでやってこられたのは水谷さんがいたから。卒業について直接話した時、水谷さんが仰ったのは、「分かった」の一言でした。それでも、同じ俳優として、察してくださっていることを強く感じました。僕自身、40代の頭から相棒をやらせてもらって、今年で48歳になるのですが、「50代を迎えるにあたって、新しい出発を切ろうとしている気持ちは、よく分かる」と。実際、そんな話はしていないのですが(笑)、これだけ長く一緒にいますから、僕には分かるんです。

冠城亘として作品に加わって7年。常に僕の前を、一歩二歩ではなく、十歩も二十歩も先を歩いている人がいて。僕はその背中に追いつくのに必死で、追いつこうとするのですが、なかなか追いつけなくて。ちょっと背中が見えてきたかな…と思ったら、またはるか遠くに離されて…。そういうことが、この7年、ずっと続いていた気がします。

ただ、追いつけなかったからこそ、7年という長い間、やってこられたのかなと思います。一言では言い表せない思いがありますが、今はとにかく感謝の気持ちでいっぱいです。

■水谷豊コメント

既に出来上がっているチームに入る事がどれほど大変な事か、役者なら誰もが感じることだと思いますし、ソリもまたその重圧を抱えていたに違いありません。

「相棒season14」の撮影初日、しかしそれ以上に僕が感じたのはソリのポテンシャルの高さと前向きなエネルギーでした。もちろん最初は試行錯誤の連続だったと思います。そして2年目3年目、思った通り、いや思った以上にソリは冠城亘をスタイリッシュにチャーミングに作り上げていきました。ソリで良かった、シーズン中何度も思った事です。

現場のスタッフたちもソリとの仕事を楽しみ、またソリを好きになっていきました。それは役者としてのソリばかりかソリの人間性そのものがそうさせたのだと思います。そのソリが相棒を離れる事になりましたが、2人では多くを語っていません。話さなくても思いは充分分かり合っていると思うからです。この先、冠城亘ではない役者ソリを見られることもとても楽しみです。

ソリありがとう、と言いたいところですが撮影はまだ終わってませんね(笑)。来年2月まで残りの撮影もよろしくねソリ。

水谷豊