1月7日、映画「文豪ストレイドッグス BEAST」の初日舞台あいさつが神奈川・横浜ブルク13にて開催され、橋本祥平、鳥越裕貴、谷口賢志、田淵累生、植田圭輔、坂本浩一監督が登壇。「文豪ストレイドッグス」の“聖地”である横浜で、撮影時のエピソードなどを語った。

■中島敦と中原中也、満を持しての“共演”に鳥越&植田も感動

本作は、漫画および小説で展開する「文豪ストレイドッグス」を原作とした実写映画。架空の都市・ヨコハマを舞台に、中島敦、太宰治、芥川龍之介といった実在の文豪の名を持つ人物たちによる“異能”アクションバトルが描かれる。これまでに6作が上演されてきた舞台版のキャストが舞台と同じキャラクターを演じるが、映画で描かれるのは「主人公の中島敦(鳥越)と、その宿敵である芥川龍之介(橋本)の所属する組織が逆だったら…という“if”のストーリーだ。

舞台とは違う映画という表現方法に加え、“if”の世界を描く物語ということもあり、キャスト陣も新鮮な気持ちで撮影に臨んだそう。特に鳥越演じる中島敦と植田演じる中原中也は、これまで舞台でも一緒のシーンが少なかったといい、鳥越は「植ちゃん(植田)の中也と映画で初めて芝居をして、いい緊張感がありました。中島敦としても、鳥越裕貴としても楽しんだシーンでした」と語る。植田もうなずきながら「ドキドキして、ちょっと涙出てたもん(笑)」と同意していた。

一方、橋本からは「大体鳥越くんと一緒だったんですけど、休憩のときにスマホを見ると鳥くんの自撮りの写真がめちゃくちゃ入ってるんですよ(笑)。かわいいヤツから、これは載せられないなというヤツまで…」というエピソードが。鳥越はその意図を、「舞台の感じを忘れてほしくないっていう先輩からのトスですよ!」と話していた。

■先輩たちの“大イジリ”に田淵累生もたじたじ

織田作之助を演じた谷口は、「監督が2.5次元をいかにリアルにするかという工夫をしてくれたので、僕らも信用してできた。“実写映画でやったるぞ!という気合と緊張感、舞台でつないできた自信がかみ合った、いい雰囲気の撮影現場でした」と真面目に語りつつ、「撮るのが多いんだよ〜! アクション何回やらせるんだよ〜!」と、今だからこその切実なクレームを坂本監督に入れる。監督が笑顔で出す「はい、もう1回」が大変だったというが、そのアクションシーンの出来には映画を鑑賞したファンも大きな拍手を贈っていた。

続いて太宰治役の田淵に話が振られると、谷口が「田淵は遅刻してきました!」とカットイン。「大切なシーンの日に太宰が遅刻してきました。スタッフが気を利かせて、僕が知らないふりでいつの間にか到着させようとしたら、僕の撮影が終わっちゃってバレるしかなくて。累生が真っ青な顔して謝りにきました」という“しくじり”エピソードを暴露した。これを受けて、田淵は「その現場が1時間に1本しか電車がなくて…、自分が悪いんですけど、本当に申し訳ありませんでした!」と平謝りしていた。

仕切り直して田淵に撮影の思い出を聞くも、谷口の暴露に動揺した様子の田淵。そこへ植田が「ルパン(文豪たちが集まっていたという実在のバー)、最高だったよね」と助け船を出すと、田淵は「店に入っただけで空気感があって、気持ちがいく。遅刻してからの話じゃ弱いかもしれないですけど(苦笑)、賢志さんとルパンがあるのが楽しみで仕方なくて、引っ張られてお芝居していました」と熱弁。谷口も「太宰さんが座っていた席に累生が座って、自分に取り入れようとしている顔を見たら、遅刻は置いといて(笑)面白い芝居ができるんだろうなと思った」と、“太宰治と織田作之助”としての撮影を振り返った。

重ねて、植田からも田淵のエピソードが飛び出す。「彼って…ちょっと面白い…というか(笑)。特典みたいなものを撮っているときに『ちょっと映画を見に行くんだ』というセリフを、この男はずっと『ちょっと映画館を見に行くんだ』と。“建物見に行ってどうすんねん!”っていうくだりをやったにもかかわらず3回くらいミスって、あのときだけ監督、ちょっと怒ってました(笑)」と明かせば、坂本監督も「怒ってない怒ってない。田淵くんはそういう人だから(笑)」と会場の笑いを誘っていた。

■2022年は「文豪ストレイドッグス」イヤーに!

新年ということで2022年の目標を聞かれると、橋本は「映画も始まり、アニメの4期も予定しておりますので、今年は『文豪ストレイドッグス』イヤーにしたい。もっともっと、このコンテンツが大きくなってくれたらうれしいです」と語り、鳥越も「“この映画、どうなるんやろ”っていう…。“何かが起きるんじゃないか”という、その“何か”を期待しています」と、新たな展開にも期待を寄せる。

また谷口は「今年の目標は…アンチエイジングかな(笑)」と回答。一見ボケのようにも思えるが、そのこころは「特典でもらえる小説(本作の入場者特典である小説『太宰を拾った日』)、行きたいじゃん、っていうほのかも込めつつ…」と、鳥越同様、“次”に期待をにじませた。

一方、田淵がぼそりと「僕は…遅刻しないように頑張ります」と言うと、客席からはクスクスと笑いが漏れる。どうやらこのコメントは鳥越の入れ知恵だったようで、見かねた鳥越が「もっとパンッと言ってくれんと! 役者やろがい!(笑)」と咆哮すれば、植田に「なんか品がないからやめてくれる?(笑)」とたしなめられ、キャスト同士の和気あいあいとした雰囲気が垣間見えた。なお植田は2022年の目標を、「去年(2021年)は中原中也を演じている時間がとても長かった。それを超える熱量で作品と役を愛せる年になれば」と話していた。

最後に鳥越が「今年は“寅年”ですね。中島敦、年男ですから! その勢いも借りて、皆さんと一緒にこの作品を育てていけたら」、橋本が「もっともっといろんな展開してほしいと思いますし、皆さんの声がそれにつながっていくんじゃないかと。ですので、映画の感想はハッシュタグ #映画文スト でお願いします! 皆さんの声が未来の“if”につながるかもしれません」と熱く語りかけ、舞台あいさつを締めくくった。