木村拓哉主演のドラマ「未来への10カウント」(毎週木夜9:00-9:54、テレビ朝日系)で、木村演じる桐沢祥吾がコーチを務めるボクシング部の部員で、「強くなりたい」という一心で、桐沢にも臆せず真っすぐ向き合う、芯の強い水野あかりを演じている山田杏奈。
憧れだったという満島ひかりとの共演、ボクシングへの挑戦についてなど、撮影現場の裏側を含め、たっぷり聞いた。

■すごくメリハリのあるいい環境
――クランクインから撮影も進んでいるようですが、現場の雰囲気はいかがですか?

最初はすごい緊張感があったんですけど、今はみんな和気あいあいとする部分がありつつ、気を引き締めるところもあり、すごくメリハリのある、いい環境でお芝居させていただいていると思います。撮影が始まる前から同じジムでボクシングの練習をしていたので、チームの輪はできていたのかな?と思います。玉乃井役の坂東龍汰君は特にフレンドリーな人なので現場を明るくしてくれますし、みんな、ボクシングという共通の話題があるので、いい雰囲気になっています。

――ボクシング部長の伊庭役の高橋(海人)さんは、記者会見でも皆さんに可愛がられている雰囲気を感じました。

はい。高橋さんは癒やしキャラで、言葉選びのセンスが面白いんです。年齢的には高橋さんの方が年上なんですけど、やわらかく接してくださるので、頼れる存在でありつつ、イジれる存在でもあり、癒やされてます。

※高橋海人の高は正しくは「はしご高」

■たぶん人生のなかで今が一番運動をしていますが、楽しみながらできています
――また、現場では木村さんが桐沢コーチのようにボクシングを教えてくれているそうで、役と俳優陣がリンクしていて、面白い現場ですね。

そうなんです。普段の練習シーンでは木村さんがボクシングを教えてくださったり、フランクに話してくださるので、緊張感の中身が木村さんから桐沢コーチへの敬意に変わってきているように感じます。
あと、ボクシング部のセットにいるとみんな普通に練習しているので、撮影が終わると部活終わりのようにヘトヘトになって帰る、みたいになっています(笑)。

――山田さんは運動があまり得意ではなかったそうですが、今回、ボクシングをやるとなっていかがでしたか?

運動はあまり好きでもないし、運動神経もさほど良くないので(苦笑)、ボクシングをするとなって、すぐに練習させてくださいと伝えました。そして、2021年の10月ぐらいから、ほかのお仕事をしながら練習を組んでもらいました。たぶん人生のなかで今が一番運動をしていますが、楽しみながらできています。ボクシングは特殊なスポーツですけど、しっかりと身になっている感覚があります。

――見ているとリズム感も必要なのかな?と感じました。

そうですね。あとは体幹も必要です。それから頭も使うんですよ。スイートサイエンスという言葉があるんですけど、頭のなかで「こっちに来たから、こっちに避ける」というようなことを瞬時に考えなきゃいけなくて、やってみるとすごく頭を使うんです。まだ始めたばかりですけど、そういう点でも面白いスポーツだなと思いました。

――肉体の変化も感じますか?

肩周りとか腕とかに筋肉がつきました。今までは全然運動してないだろうな、という体つきでしたが、ちょっとは筋肉がついてきたなと思います。

■ようやく「すごく好きです」とお伝えできました
――では、これまでで山田さんが印象に残っているシーンは?

第2話で、桐沢コーチにサンドバックの打ち方を教えてもらうところです。あかりが「家でも練習していたので打てます」と言って、がむしゃらに打つシーンだったのですが、あかりはそこから上手くなっていくので、ボクシングの見え方を調節した方がいいのかな?と思っていたら、満島さんが「ボクシングのプロの方から見たら伸びしろがあるみたいだから、今の全力でやったら?」と言ってくださったので、調節せずに全力でやったんです。
そうしたら、撮影の後に満島さんが「すごくステキだと思う」と言ってくださったことがとても印象に残っています。

ただ、そこで全力を出してしまったので、もっと上手くならないといけないので大変なんですけど(笑)、木村さんも満島さんも“うそのないように”と導いてくださるので、その中でお芝居できることがすごく楽しいです。

――満島さんは、山田さんの憧れの俳優でしたよね?

そうなんです。昔からずっと好きだったんです。ご一緒させていただいて3日目か、4日目にようやく「すごく好きです。うれしいです。ありがとうございます」とお伝えすることができました。ご一緒させていただいて、満島さんのお芝居が本当に好きだなと毎日改めて思っていて、間近で拝見できて、うれしいですし、勉強にもなりますし、すごい幸せです。

――幸せな気持ちがとても伝わってきました。では、最後に第3話以降の見どころを教えてください。

第3話では、あかりが「強くなりたい」と思った理由が分かる回にもなります。あかり自身も桐沢コーチと出会うことで、ボクシングのことだけじゃないところで救われますし、桐沢コーチも思わぬところで生徒たちに救われる。人と人が関わることで気付かぬうちに相手の力になっていくシーンの一つ一つが、お芝居をしながらステキだなと感じています。
今後も、桐沢コーチと生徒の関わりが肝になっていると感じます。人と人が関わることで目標や生きる意味がどんどん変わっていくところが、この作品の魅力ではないかなと思っています。

取材・文=及川静