後藤真希が、9月にライブツアー「後藤真希 LIVE TOUR 2022『歌ってみた〜Song of You and Me!〜』」を開催。10日(土)に大阪・YES-Theater、17日(土)に愛知・NAGOYA ReNY limited、23日(金)に東京・恵比寿ガーデンホールと3カ所を回る。現在、自身のYouTubeチャンネル「ゴマキのギルド」にて、「とにかく歌ってみた-Song Of You and Me-」と題し、30曲のカバー曲の歌唱動画を続々とアップ中。それを一つの形にしたのが、今回のツアーとなる。これまでに歌った曲は、「ズルい女」(シャ乱Q)、「猫」(DISH//)、「チェリー」(スピッツ)、「裸の心」(あいみょん)など、リリースされた年代やジャンルもさまざま。今回のインタビューでは、挑戦中の「歌ってみた」のこと、そしてカバー曲をメインにしたツアーについて聞かせてもらった。

■最初は「私の“歌ってみた”なんかを出したりして大丈夫なの?って」

――現在、30曲の歌唱動画を順次アップされていますが、以前にもLiSAさんの曲などを歌った動画は上げられていましたよね?

“歌ってみた”で最初にアップしたのが、LiSAさんの「炎」でした。その時は、「私の“歌ってみた”なんかを出したりして大丈夫なの?」っていう感じで、どういう反響があるのか全く分かりませんでした。でも、アップしてみたら、たくさん聴いてくださる方がいて「すごいなぁ」って。やっぱり反響があるっていうのはうれしいですね。

――今の30曲“歌ってみた”もアップされるごとに反響も大きいと思いますし、「次は何だろう?」っていう楽しみと期待もあります。

まだまだ曲はあります(笑)。見てくださっている方の中にも「あと何曲だ。楽しみ!」ってカウントされている方も多いみたいです。

■バランスを見ながら曲選び

――30曲ってたくさんあるようで、でも歌いたい曲もいっぱいあったりして、決めるのが大変そうな感じがします。

いやぁ、本当そうなんです。「自分はこういう曲が好きで歌いたいけど、あまり知っている人がいないかな」とか、自分だけで決めてしまうと偏りが出てしまうので、スタッフの方とかの意見も聴いたりして曲を選んでいました。

――最初に30曲全部決めているんですか?

最初は10曲ぐらいですね。見ている方が「これ歌ってほしい」って思う曲もありますし、歌っていくうちに歌いたい曲が見つかるかもしれないですし、楽曲のジャンルとかも含めて、バランスを見つつ選んでいます。

■つんく♂のコメントに「私も逆の立場だったら気になります(笑)」

――コメント欄などでいろいろな感想を見られますね。

人それぞれ違う感想で、面白いなって思います。音楽の好みって人それぞれなので、「この曲、すごく合っているね!」ってコメントしてくれた方が、別の曲では「今回のはちょっと」っていう感じの時もありますし。

――シャ乱Qの「ズルい女」をアップし時は、つんく♂さんがSNSでコメントをアップされていました。

私も逆の立場だったら、自分の曲を誰かが歌っていたら気になります(笑)。でも、そんな感じで自分が思っているよりもたくさんの方が見てくれていてうれしいです。

――その原曲のファンもいますからね。

そういうきっかけで見てくれた方も多いと思います。

■全部歌い終わったらまた何か感じることもあると思う

――カバー曲を歌う時に気をつけていることは?

歌う時の気持ちは、歌詞の内容によって変わってきますけど、基本的には曲として細かいところまで気にして歌っています。例えばリズムの取り方とか、ブレス(息継ぎ)の置き方とかは、ご本人の歌を聴いて参考にしています。改めて歌うことは楽しいけど、難しくもあるなって思いました。「この曲は歌えると思ったけど、歌ってみたら難しい」とか、よくあります(笑)。

――歌うことによって、聴いているだけでは分からなかったその曲の魅力を発見できたり。

あります! それと、出来上がった“歌ってみた”を改めて見てみると、「これ、自分に歌っているみたいに聞こえるな」って。恋愛の曲だけど恋愛じゃなくて自分に向けて歌っているような感覚に聞こえたりすることもあるんです。

――30曲歌い終わった時に、また何か見えてくるのかもしれないですね。

そうですね。歌ってみたことで違う一面が見えたりしているので、全部歌い終わったらまた何か感じることもあると思います。

■聴く人が100人いたら100通りのストーリーになる

――そんな“歌ってみた”がライブツアーという形につながったというのも、すごくいいなって思いました。

こっちはこっちでどうなるのか、やってみないと分からないことが多いですね。ヘッドホンを着けてマイクの前で歌うのと、ステージの上でお客さんの前で歌うのとは全然違いますから。歌い慣れている自分の曲でのライブでも、セットリストを考えるのにすごく時間がかかるんです。今回はカバー曲ということで、自分の曲じゃない曲をたくさん並べるのがすごく難しいです。

――フラットな状態でいろんな曲を持ってくる感じだと思いますから。

そうなんです。“歌ってみた”の再生回数とかコメントとか見ていると、「こういう曲が聴きたいんだろうな」っていうのが分かるから入れてあげたい気持ちもあって。だから、余計に悩みます(笑)。「あれだけリクエストしたのに歌ってくれないじゃん!」って人も出てくると思います。

――ツアータイトルの「歌ってみた〜Song of You and Me!〜」もいいですね。

私の歌でもあるけど、みんなの歌でもあるというか、歌に関して“自分の”っていう感覚はあまりないんです。いろんな人に聞いてもらって、いろんな気持ちが生まれて、というのが歌なんじゃないかなって思っています。

――作詞・作曲をする人がいて、歌う人がいて、聴く人がいて、その人の感想が生まれて。

面白いですよね。自分自身の頭の中や心の中で描いた表現で歌ったとしても、それぞれの解釈があるから、聴く人が100人いたら100通りのストーリーになるんです。一つの曲でも自分と同じように聴けている人はいないんだなって。なので、今回のライブでもそれぞれの思いで聴いてもらえたらいいなって思っています。

■誕生日イベントに藤本美貴がゲスト出演

――大阪・愛知・東京の3都市で開催されますね。

大阪は去年も行かせてもらっていて、今回は名古屋にも行けるので楽しみが増えました。

――東京公演(9月23日、恵比寿ガーデンホール)の日の夜公演が「バースデースペシャルイベント」として開催されることも決まりました。

カバー曲のライブと比べると断然気が楽です(笑)。

――藤本美貴さんがゲストで登場します。

二人でステージに立つことなんて、ずっと昔にフォークソングライブで回った時ぐらいしかないので、久々ですし新鮮です。

■モーニング娘。卒業から20年「プレッシャーはあるが、得るものもたくさんあった」

――9月といえば、モーニング娘。を卒業されたのが2002年9月だったので20年がたちます。

時間の流れは早いですね。

――節目的なものを感じたりしますか?

そうですね。キリの良い数字なのでちょっと感じたりしています。「これだけ長くやってきているんだな」って思いますし。いろんなことにチャレンジしてきていてプレッシャーはあるんですけど、その分、得るものもたくさんあったかなって。

――誕生日を迎えたその先の目標とか抱負なども聞かせてください。

「こんなことにチャレンジしたい」っていうよりも、とにかく早くコロナが収束してほしい。ライブを開催できますけどマスクをしている状況なので、お客さんが以前のように楽しむことができていないですよね。私としては、マスクが取れる状況になったら自分のライブでファンのみんなの足腰を砕きたい(笑)。「はぁ、久々にこんな自分になっちゃった」って思ってもらえるぐらいに楽しませてあげたいなって。今は今でできるだけのことをやって楽しもうと思っています。

■ゲーム、ライフスタイル、美容…もっと発信できる自分になりたい

――YouTubeチャンネルでは、歌の他にゲーム実況やライフスタイルの「ゴマキとオウキ☆」もありますが、そちらは今後どんなふうになっていきますか?

ゲーム配信も楽しんでやっているので、今ハマっているゲームをとことん強くなりたいです。今、ゲーム実況って言っていいのか?って感じなので(笑)。ライフスタイルの方も、元々美容は好きだし、もっと知ってもらえることを発信できるような自分になりたいなと思っています。

――では最後に、読者にメッセージをお願いします。

9月のライブは“歌ってみた”とはちょっと違ったものになると思います。お客さんがいることで歌い方も変わると思いますし、自分でもどんな感じになるのか楽しみです。ぜひ見に来てもらえたらうれしいです。

◆取材・文=田中隆信