8月8日(月)にNHK BSプレミアムで放送されるドラマ「二十四の瞳」(夜9:00-10:30)で、主人公の教師・大石久子を土村芳が演じる。近年は連続ドラマ「ゆるキャン△」(テレビ東京系)や「おいしい給食season2」(BS12)などに出演し、「ライオンのおやつ」(NHK BSプレミアム)では主演を務めた土村。さらに、Netflixの連続ドラマ「新聞記者」や映画「スパゲティコード・ラブ」などにも出演し、活躍の場を広げている。今回はそんな土村にインタビューを行い、「二十四の瞳」のほか、7月にYouTubeで公開されたモビリティリゾートもてぎの短編映画「ふれる」の撮影などについて話を聞いた。

■「子供たちの存在が役作りするうえで本当に大きかったなって思います」

――まずは「二十四の瞳」のことからお伺いしたいと思います。何度も映像化されている有名作品ですが、主演が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

昔からたくさんの人に愛され続けているからこそ、何度も映像が作られている作品なので、最初は本当に驚きと言いますか、信じられないというのが正直な気持ちでした。

どうして今この作品なんだろうっていうことが最初は分からなかったんですけど、今やる必要性を監督がおっしゃっていて、時代は違えど今とつながっていることなど、確かに今見てほしい作品になるなと、監督のお話を聞いたときに感じました。

すごくプレッシャーを感じていましたけど、今私ができる大石先生を精いっぱい演じられたらいいなという気持ちでした。

――作中の時代は今から約100年前になりますが、大石先生の役柄をつかむために考えたことなどはありましたか?

ああしよう、こうしようってやっぱり自分でいろいろ考えちゃって、今までの作品を見てみたりもしました。拝見してみたら、余計自分の中で迷宮に入り込んでしまったんですけど(苦笑)。

撮影前に子供たちと実際にお芝居を一緒にしてみたり、コミュニケーションを取ったりする機会を頂けて、その時間が本当に大きかったなと思っています。

子供たちが元気いっぱいで、人見知りをする子もそんなにいなくてすごく積極的にみんな近づいてきてくれて、やっぱり先生と生徒のお話なので、子供たちの存在が役作りするうえで本当に大きかったなって思います。何もせずともいとおしく思える子たちだったので、本当にいっぱい助けてもらいました。

――子供たちのおかげで迷宮を抜け出せたんですね。

そうですね。迷宮の入り口が常に追ってきてる感じではあったんですけど(笑)。子供たちとの今のこの瞬間を信じることができればいいはずだって思えたので、子供たちのおかげですね。

――撮影は香川・小豆島で行ったと聞いています。現場の様子や雰囲気はいかがでしたか?

小豆島は“「二十四の瞳」愛”をすごく感じる島で、エキストラで撮影に参加してくださった方の中には、これまでの作品のあれにもこれにも参加してるみたいな方もいらっしゃいました。

生徒役をしていたという方もいらっしゃったりして、本当に根付いてるんだなって思いましたし、とっても温かく迎えてくださったなって印象でした。

撮影が冬だったのですごく寒かったんですけど、子供たちは寒い中でも薄着で走り回っていて、現場では楽しそうにいてくれたので、本当にすごいなと(笑)。子供たちの力をすごく感じた小豆島でもありました。

――特に印象に残っているシーンはありますか?

とにかくすごく画がきれいな作品で、映画のような風合いも私はすごく好きです。島の壮大な景色が見えるシーンはどれも好きですし、やっぱり浜辺で子供たちと歩いて歌っているところもすごく好きですね。あのシーンは物語を通して印象に残る大事なシーンの一つだと思います。

■人生初のゴーカートは「すっごく楽しかったです!」

――では、7月にYouTubeで公開されたモビリティリゾートもてぎの短編映画「ふれる」についてもお聞きしたいと思います。撮影は施設内のいろいろな所でされていて、ゴーカートに乗るシーンもありましたが、撮影はいかがだったでしょうか?

ゴーカートは人生初めてだったんですけど、すっごく楽しかったです! 1周目はガイドをしてくれる施設の方の後ろをついて行って、最初はすごく怖かったですけど、何回もやっているうちに楽しくなってきて、競ってるシーンで“ここで追い越して、ここで追い越されて”みたいなこともできるようになりました。

とにかく子供は大喜びするだろうなって場所がたくさんあって、私はお母さん役だったので、子供たちがキャッキャしてるときには待ってる役だったんですけど、うらやましいなーなんて思ってました(笑)。

撮影自体は3日間で、お天気との戦いもありつつではあったんですけど、気球のシーンも撮ることができましたし、すごく開放的な空間で家族との絆をもう一度確かめるような感じの、すごく温かい作品だなって思いました。

――気球に乗った感想は?

気球はすごく小さい頃に一度乗ったことがあったんですけど、すごく気持ちが良かったです。もうちょっと怖いかなって思ったんですけど、思っていたほど恐怖感はなくて。ただ、ゴーッという(バーナーの)音がすごいですね。その音に息子役の子はびっくりしてました(笑)。

でも、良い景色も見られましたし、無事に撮れてよかったですねって監督とも話してました。

――天気との戦いもあったということですが、ということは、最後に車に駆け込むシーンはそのときの天気に合わせて撮影されたんですか?

そうですね、あれはリアルな雨です(笑)。

■「大人になっても恩師の存在というのはすごく残ってるものなんだなって思います」

――2作品にちなんで、土村さんご自身のエピソードもお伺いしたいと思います。まずは「二十四の瞳」では先生役ということで、学生時代の恩師のお話をお伺いできますでしょうか。

小さい頃に地元の子供劇団に入っていたときの先生ですかね。2人いらっしゃるんですけど、お一方、演出の先生が子供相手でもとにかく容赦なくおっかない先生で、本当に私はよく怒鳴られていたと思います(笑)。

大人になってこういうお仕事をさせてもらってから、連絡手段がなかったのでほとんど連絡は取っていなかったんですけど、一度地元の岩手で子供劇団のときにもやっていた「銀河鉄道の夜」のお芝居をしたときに、私は全く知らなかったんですけど、その先生お二方が見に来てくださって。すごくびっくりしました(笑)。

そのときに応援してもらえているなって思えましたし、やっぱり私が今ここにいるのはそのお二方の存在があったからなので、そういう意味では大石先生と生徒たちではないですけど、大人になっても恩師の存在というのはすごく残ってるものなんだなって思います。

その演出の先生はもう亡くなってしまったんですけど、不思議とそれでも応援してもらってるんじゃないかなっていう気がして、常に自分の中には一部として残っています。

――印象に残っている子供の頃の夏休みの思い出はありますか?

お盆が好きでしたね。浴衣を着せてもらって、ちょっと涼しくなった夕方にみんなでお墓参りをして、ちょうどそれくらいの時間に上がる花火を見て、家に帰ってからも手持ちの花火をして。

ビッグイベントではないんですけど、そのお盆の雰囲気がすごく好きだったんですよね。親戚も集まるし、みんなで過ごすのがすごく好きだったので。

みんなで旅行に行こう!みたいな大きいことではないんですけど、お盆きっかけでおじいちゃんの話を聞けたりするのも好きでしたし、お盆にみんなで過ごすのが好きでしたね。ちなみに、宿題は全然やらないで最後に泣きを見るタイプでした(笑)。

――最後に、最近は特にいろいろなタイプの役を演じられていると思うんですが、これから演じてみたい役や出てみたい作品はありますか?

振り返ってみると本当にいろいろな役、幅のある役を頂けていて、すごくありがたいんですけど、そうですね…逆にどんなの見てみたいですか?(笑)

――刑事ものとかはどうですか? 出演はなかったと思うんですけど。

やったことないですね。そうですね、やってみたいです。

――プロフィールの特技にも「新体操」とありますし、体を動かすのが得意でしたらアクション作品とか。

今は動くか分からないですけど…(笑)。でも、機会があればぜひやってみたいですね。まだ自分の体を信じればいけるかもしれないです(笑)。