現在放送中のドラマ「セシルのもくろみ」(毎週木曜夜10:00-10:54フジ系)。第4話は、ドラマ「昼顔」(2014年、フジ系)などで監督を務めた高野舞監督が担当する。今夜8月3日(木)の放送を目前に控え、その思いを語ってもらった。

■ 伊藤歩さんの頬が真っ赤になるくらい、本気でやってくれた

――第4話では、どのようなことを描かれたのでしょうか?

第4話に関しては、“欲”をテーマにしています。「認められたい」とか「もっと上にいきたい」だとか、登場人物それぞれの欲望を。女たちの生きざまのぶつかり合いを描ければと思いました。

――では今までよりは、女同士のバチバチした場面が多いですか?

そうですね。第4話は、より人の欲の見え隠れを描いています。表情とは裏腹な心情に注目してもらえればと思います。登場人物たちが火花を散らす中で、主人公である奈央(真木よう子)が何を感じ、どう動くかにご期待ください。

――今回、第4話を撮影されるに当たって、一番気に入っているシーンはありますか?

(伊藤)歩さんがビンタされるシーンは、5回くらいやりましたね。皆さん本気でやっているので、吹っ飛ばされ過ぎてしまったんです。

モニターの中の彼女は髪の毛を下ろしていたので分からなかったんですけど、現場に行ったら、歩さんの頬が真っ赤になっていて。「あ、これはヤバイな」と思いました(笑)。そのくらい本気でやってくれて、「もう1回」の声にも「はい!」と力強く応えてくれて。

申し訳ないくらい殴られてました。おかげで、痛みの伝わるシーンになり満足しています。

――他に、現場で苦労した点はありますか?

自分のイメージとは違うお芝居が来たときに、どこを大事にするかという判断をその場でしていくところですね。狙いと違ったものの場合は提案したりもしますが、基本的には役者さんから生まれた演技を出来るだけ生かせればと心掛けています。

■ 真木よう子さんのアドリブが毎回楽しみ

―― 一番“予想外”な演技をされる方はどなたですか?

真木よう子さんと“ミヤジ”が完全に一体化しているので「あ、そう来たか!」と思うことはありますし、とても面白いですね。“ミヤジ”に引っ張っていってもらっています。

――真木さんはTwitterでも、ドラマ実況をしながら「ここはアドリブ!」とツイートしていますが、実際にアドリブは多いですか?

多いです! 台本上のセリフは終わってても、カットをかけるまでずっと芝居を続けてくれたり。第4話でも見どころはたくさんあります。第1話のときからずっとアドリブを入れ続けているので、もう現場では次はどう来るかと、スタッフ一同楽しみにしているくらいです(笑)。

――吉瀬美智子さん、伊藤さんとはドラマ「昼顔」でも監督として仕事をされました。お二人と再び仕事をした感想はいかがですか?

吉瀬さんは、第4話では登場シーンが少なかった関係で、あまり現場ではご一緒できなかったんですが…。歩さんは、「昼顔」での不倫される妻という役とは全く違うので、彼女のコメディーセンスを知り、演技の幅広さを感じ、とても魅力的な女優さんだなとあらためて思いました。

歩さんの違う一面に触れることができたのは監督としてとても光栄なことです。

――現場での女優さんの様子はいかがですか?

結束力が高いと思います。お芝居の中では各々に摩擦を起こすシーンも多いですが、カットの声と同時に現場は明るい空気に包まれます。そして、とにかく華やか!! それが「セシルのもくろみ」の現場の一番の特徴だと思います。

■ お待たせしました! 第4話は“ぶつかり合い”

――第4話は全体でどのような位置付けになるのでしょうか?

第4話は、主人公が初めて揺らぐ回です。「絶対にこうだ」という信念でずっとやってきた奈央が、この世界に入って「分からない」と言っていた考え方に対して「分からなくはないかも…」と考えを変え始める。

それでも信念は曲げずに、ちょっと幅を広げるというか、違う角度からの景色も見始めようとする回です。

読モとしてのターニングポイントだと思います。モデルとして“演じる”ということ、人に見られるということに意識が芽生え始めます。

第4話には内面のぶつかり合いだけじゃなく、フィジカルなぶつかり合いもあります。そこは今までなかった部分ですね。“これを待っていた”と思う人もいるのではないでしょうか(笑)。

――エンディングが話題ですが、本編でも格好いい真木さんはいずれ出てくるのでしょうか?

これからは、モデルとして見られることに自覚が出てきた奈央が見られると思います。今までにはないような表情をきっと見せてくれると思います。乞うご期待です!

――合間に登場するインタビュー形式のシーンは、どなたのアイデアなのでしょうか?

太田大プロデューサー:澤田鎌作監督と、脚本家のひかわ(かよ)さんと、われわれプロデューサー陣で考えたものです。

モノローグとかナレーションとかでも良かったんですが、ああいったインタビューのところでも格好つける人もいれば、本音が出る人もいる。普通のモノローグで心の内を全部言うのではなくて、“ここでもうそをついているかもしれない”みたいなことを表現できれば面白いかなというのが、最初の発案でしたね。

なかなか新しいことは受け入れられないかなと思いながら、普通にモノローグをやるより、何か新しいことができればいいなという思いから、あのシーンが出来上がりました。

――第5話以降もバチバチした展開はありますか?

太田:それはあります! あまりフィジカルコンタクトはないかもしれないですけど。4話はインパクトがあるシーンが多い、一番MAXのシーンという感じですね。

――では最後に、高野監督から視聴者にメッセージをお願いします。

第4話はドロドロや女同士の戦いも見どころではありますが、私としては、何が起きてもビビらずに前に進もうとする主人公の“おとこ気”に注目してもらえればと思います。

女たちの渦巻く感情やエネルギーの中で、一瞬ヒロインが男に見えてもいいくらいに。そしてもう1つ、奈央と江里(伊藤)の女同士の友情が、男同士の友情くらいの熱さに伝わればいいなと思っています。

“セシルのもくろみ”第4話ぜひご覧ください。