全国公開中の映画「二階堂家物語」の公開記念イベントが1月26日、東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの加藤雅也、石橋静河、町田啓太、白川和子、陽月華と、エグゼクティブ・プロデューサーを務めた河瀬直美監督が登壇。出演キャストでもある米国出身の俳優ネルソン・バビンコイがMCを務めた。

本作は、なら国際映画祭の映画製作プロジェクト“NARAtive(ナラティブ)”の5作目で、イランの若手監督アイダ・パナハンデが、跡継ぎ問題に悩む奈良県天理市の名家3世代の愛と葛藤を、日本ならではの情緒と機微とともに丹念に描いた人間ドラマ。

印象に残るシーンを問われた加藤は「由子(石橋)とけんかして雨の中飛び出すシーン。びしょ濡れになりながら長い時間頑張ったんですよ。短くカットされていましたけどね」と言い、「監督は野球少年のエキストラがずぶ濡れでもお構いなしで…」と、アイダ監督へのプチクレームをひょうひょうと明かした。 

町田も「寝ようとしていたときに翌日の長い会社PRの説明ぜりふを追加されて。知識もなかったので調べるところから初めて…」と語ると、加藤が「あれはよくやったよ。無理だと思ったもん。でも、結構短くカットされてたよね」と重ね、町田も同調して笑いをとっていた。

また、河瀬氏に「もっと酔っ払えと言われて大変そうだった」と暴露された石橋も、「もう酔っ払った感覚になっていたのに、怒られ過ぎてどんどん冷めて、真っすぐ歩いちゃってまた怒られて(笑)」とポツリ。

河瀬氏はそんな役者陣の健闘を「そこで弾けた気がする」とたたえた上で、英語とイラン語と日本語が入り乱れていた本作について「映画って国境を超える。世代も超えていく」と手応えを感じた様子。

一方、「棺の中に入れられて火葬場に入ったときは怖くて怖くて。誰かがボタン押したら…と思うと、まさに命懸けでした」と、映らない棺の中までこだわる監督だったとユーモラスに訴えた白川が、第73回毎日映画コンクールで田中絹代賞を受賞したことも報告され、一同で祝う場面も。

さらに河瀬氏からは3月に行われる香港国際映画祭の正式出品作品に選ばれたことも明かされた。(ザテレビジョン・取材・文・撮影=坂戸希和美)