8月12日(月)、WOWOWライブにて放送される「SUMMER SONIC YEARS 2000-2018」。同番組内で放送される過去19年間のライブ映像の中から、2010年以降の後半9年分のラインナップを“サマソニ”の歴史と共に紹介する。

8月16日(金)〜18日(日)に開催される「SUMMER SONIC 2019」は、B'z、RED HOT CHILI PEPPERS、THE CHAINSMORKERSをヘッドライナーに、国内外から豪華アーティストが集結。チケットが全券種完売となるなど、大きな話題を集めている。

そんなことしの開催を前に、過去19回のハイライト映像を一気見するプログラムを放送。今や超大物となったアーティストの若かりし頃や、今ではもう見ることの叶わないアーティストまで、見応え十分の内容となっている。

また、番組では「SUMMER SONIC」の主催者であるクリエイティブマンプロダクション・清水直樹氏にインタビューを敢行。サマソニを立ち上げた理由や運営の苦労、10周年の2009年に“世界のフェスの先駆けとなった”と思った訳など、サマソニ20年の歴史を語り尽くす。

■ 第11回(2010年):JAY-Z、TAYLOR SWIFT

この年のヘッドライナーはジェイ・Zとスティーヴィー・ワンダーが務め、11年目にして初めてロック勢以外が両日共にヘッドライナーとなった。

サマソニ屈指の大御所スティーヴィー・ワンダーは、「Higher Ground」や「Superstition」といったファンキーなナンバーから、「Sir Duke」「I Just Called To Say I Love You」など、誰もが知る楽曲も惜しげもなく披露。ラストは「Happy Birthday」をラテンテイストのアレンジで披露するなど、キャリアに裏打ちされたさすがのパフォーマンスを見せつけた。

一方、前年のビヨンセに続き「夫婦でヘッドライナー」という偉業(?)を達成したJAY-Zは、バンド編成でのグルーヴィーなパフォーマンスを展開。「Empire State of Mind」を披露した際ブリジット・ケリーが登場するなど、豪華なライブとなった。

そのほか、THE SMASHING PUMPKINSやPIXIES、PAVEMENTといったUSオルタナ勢に加え、A TRIBE CALLED QUEST、ATARI TEENAGE RIOT、HOLEと、90年代を彩ったアーティストが錆びつかないパフォーマンスでファンを沸かせた。日本からはレジェンド・矢沢永吉が初参戦し、貫禄のライブを見せつけた。

■ 第12回(2011年):THE STROKES、RED HOT CHILI PEPPERS

東日本大震災の影響により、千葉会場も液状化など大きな被害を受けたこの年。ヘッドライナーにはストロークスとレッド・ホット・チリ・ペッパーズという王道のロックアクトが鎮座した。中でもレッチリは、新ギタリストにジョシュ・クリングホッファーを迎えて初となる日本でのライブということもあり、大きな注目を集めた。

一方、P.i.L.、THE POP GROUP、BOW WOW WOW、PETER MURPHYなど、80年代ポストパンクの大物たちも続々登場。ノスタルジーとは無縁の切れ味で若い観客を魅了しただけでなく、彼らのエッセンスを受け継ぐバンドたちにも健在ぶりを見せつけた。

また、この年はAVRIL LAVIGNE、少女時代ら海外勢だけでなく、木村カエラ、Perfumeなど、2000年代のフェスシーンで名を挙げた国内の女性アーティストが大きなステージに抜てき。それぞれのステージを大いに沸かせた。

そんな中、前年の矢沢永吉に続く国内のレジェンドとして、X JAPANが初出演。スタンドまで埋め尽くした観客たちによる「Xジャンプ」は圧巻の光景に。彼らにとっても、その後の国内外での活躍に向けた確かな一歩となった。

■ 第13回(2012年):GREEN DAY、RIHANNA

実に3度目となるグリーン・デイと、ビヨンセに続くディーバ、リアーナがヘッドライナーを務めたこの年。リアーナは衣装や巨大なオブジェなど古代エジプトを模した演出と、最新のR&Bでスタジアムを沸かせた。

グリーン・デイは「Basket Case」などの往年の名曲から当時の最新曲までを披露しつつ、後半には「Shout」「Hey Jude」といったカバーも。観客をステージに上げたりと、キッズのカリスマとしての変わらぬ存在感を示した。

そんな中、大きな話題となったのはJAMIROQUAIの参戦。ボーカル、ジェイ・ケイが直前の体調不良により大阪でのステージはキャンセルとなってしまったが、東京ではしっかりとパフォーマンスを披露。「Cosmic Girl」や「Canned Heat」など、ダンサブルなナンバーでフロアを存分に揺らせていった。

そのほか、前身バンド・JOY DIVISIONへの思いをスクリーンへ映し出し、ファンの涙を誘ったNEW ORDER、幽玄なサウンドと世界観で観客を呆然とさせたSIGUR ROS、達者な日本語でも観客を魅了したGOTYE、ギターヒーロー然としたST.VINCENTのパフォーマンスなども話題に。2018年に急逝したMAC MILLERがこの年出演していたことも記憶しておきたい。

■ 第14回(2013年):METALLICA、MUSE

初日がメタリカとリンキン・パーク、二日目がミューズとMr.Childrenという、1日2組のダブル・ヘッドライナー体制となったこの年。中でもミューズはトップバッターとして参戦した初年度から、ついにヘッドライナーまで上り詰めた記念すべきライブとなった。

一方で、PET SHOP BOYS、CHEAP TRICK、EARTH,WIND&FIRE、CYNDI LAUPERなど、さまざまなジャンルのレジェンドアーティストが参戦。貫禄のパフォーマンスでファンを喜ばせた。

また、2011年に復活したサマソニ前夜祭「SONIC MANIA」には、この年THE STONE ROSESやサカナクションなど、ライブアクトも増加。サマソニ本編ともより地続きな印象となり、3日間参戦という強者も増えたとか。

観客が増加する中、お目当てのアーティストを前で見るため、直前のアーティストからステージ前方に座り込む“地蔵”と言われる迷惑行為に及ぶ観客が目立つ場面も。そんな厳しい局面でも、代表曲を惜しげもなく披露しステージを盛り上げたTHE SMASHING PUMPKINSには称賛の声が上がった。

■ 第15回(2014年):ARCTIC MONKEYS、QUEEN + ADAM LAMBERT

7年ぶりとなるアークティック・モンキーズと共にヘッドライナーを務めたのは、映画「ボヘミアン・ラプソディ」で2018年一気にブームとなった感のあるクイーン。この年はアダム・ランバートをボーカルに迎えて登場した。

そのクイーンのライブでは、途中スクリーンにフレディ・マーキュリーが「登場」。ブライアン・メイが「Love of My Life」を弾き語りで披露した際には、ブライアンの立ち位置に向けて何かをつぶやいて去っていくという粋な演出も。「Bohemian Rhapsody」「We Will Rock You」「We Are The Champion」まで、代表曲目白押しのエンターテイメントショーとなった。

ほか、Led Zeppelin時代の楽曲も新たなアレンジで披露したROBERT PLANT and THE SENSATIONAL SPACE SHIFTERS、3Dメガネを配布しVJまで楽しませたKRAFTWERK、名曲「North Marine Drive」で往年のファンを涙させたBEN WATT with BERNARD BUTLER、80年代の楽曲をアップデートさせた森高千里 with tofubeatsなど、レジェンドアクトも持ち味を存分に発揮。

そんな中で大きな話題を集めたのが、ジャニーズグループとして初参戦となったTOKIO。比較的朝早くの時間帯にも関わらず、ステージが入場規制となるさすがの人気ぶりで、ラストの「LOVE YOU ONLY」で大合唱が巻き起こるなど、大盛りあがりのライブとなった。

■ 第16回(2015年):THE CHEMICAL BROTHERS、PHARRELL WILLIAMS

ケミカル・ブラザーズとファレル・ウィリアムスがヘッドライナーを務めたこの年は、2010年以来のロックアクト以外が両日ヘッドライナーとなっただけでなく、マリンステージがポップ系、そしてEDM等のDJ系アクト中心へと大きく変化。

そんな中でファレルはN.E.R.D.時代の楽曲を含め、自身の関わった楽曲を次々と披露。終盤にはROBIN THICKE「Blurred Lines」、DAFT PUNK「Get Lucky」に続いて、世界中のアンセムとなっていた「Happy」を投下し、文字通り多幸感に満ちた空間を演出してみせた。

この年最も注目を集めたのは、初の来日公演となったD'ANGELO AND THE VANGUARD。15年ぶりとなるアルバムでシーンに帰還した天才は、詰めかけた観客を前に圧倒的なグルーヴを展開。ラストの「Untitled」では、各メンバーが一人ずつステージを去っていくという演出も。ネオ・ソウルの濃密なサウンドとディアンジェロの歌声に、観客は大いに酔いしれた。

また、この年はTHE ORIGINAL JAMES BROWN BANDやZAPPといったファンクの大御所に、日本の大スター・郷ひろみまで参戦。今をときめくBTS(防弾少年団)が初出演していたことも、サマソニの歴史にとって大きなトピックとなりそうだ。

■ 第17回(2016年):UNDERWORLD、RADIOHEAD

前年の深夜枠、「HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER」にソロ名義で出演していたトム・ヨークが、この年は13年ぶりにレディオヘッドとしてサマソニへ。アンダーワールドと共にヘッドライナーを務めた。

レディオヘッドは、自身のキャリアを総括するような名曲揃いのライブを展開。アンコールでは13年前と同じく名曲「Creep」を披露し、数年前に某フェスで彼らを目撃していたファンを歯ぎしりさせることに(笑)。一方、意外にもこれがサマソニ初出演となったアンダーワールドは、こちらもアンセム「Born Slippy」でライブを締めくくり、観客を踊り狂わせた。

一方で、復活直後のTHE YELLOW MONKEYやサカナクション、星野源に水曜日のカンパネラと、例年以上に邦楽勢がマリンステージに数多く出演。高橋幸宏を中心としたMETAFIVEや和田アキ子など、日本のレジェンドたちもさすがのパフォーマンスを披露した。

そして、2019年のサマソニでヘッドライナーを務めるTHE 1975とTHE CHAINSMOKERSが、この年揃ってステージのトリを務めていたという意外な事実も。そのほか、LARRY GRAHAM & GRAHAM CENTRAL STATIONが、夜のビーチで同年亡くなったPRINCEへ捧ぐ「Purple Rain」を演奏した感動的な光景も記しておきたい。

■ 第18回(2017年):CALVIN HARRIS、FOO FIGHTERS

単独DJとしては史上初となるカルヴィン・ハリスと、足の怪我から復活したデイヴ・グロール率いるフーファイターズがヘッドライナーを務めたこの年。

BLACK EYED PEASからピコ太郎までが顔を揃えたこの日のマリンステージで、カルヴィン・ハリスはアゲアゲのEDMセットを披露。“脱EDM路線”だった最新アルバムのモードとは異なるセットに困惑する観客もいた中で、終始矢継ぎ早に曲を繋いでいきステージを盛り上げた。

そのほか、AXWELL Λ INGROSSO、JUSTICE、R3HABなど、EDM/ダンスミュージック勢が多くのステージのトリを務めたことも話題に。サマソニの新たな潮流が一挙に花開いた年となった。

その一方で、長年サマソニの顔であったパンク/ラウドロック勢もさすがの盛り上がりを発揮。また、JUANA MOLINAやTHE TREVOR HORN BANDなど、フェスの奥行きを示す顔ぶれも充実のライブを披露した。

■ 第19回(2018年):NOEL GALLAGHER’S HIGH FLYING BIRDS、BECK

そして2018年は、ベックとノエル・ギャラガーという90年代ロックシーンを代表する2組がヘッドライナーに。ノエル・ギャラガーは、OASIS時代の印象を払拭するようなサウンドで名曲「Don't Look Back In Anger」を披露するなど、自身の新機軸をアピールするライブとなった。

一方のベックは、近年のフォーキーなサウンドから一気にロック色を増したステージに。「Devil's Haircut」「Loser」といった代表曲で前半からたたみかけ、終盤には最新アルバムでコラボを果たしたDAOKOもステージに登場し、ライブを大いに盛り上げた。

この年最も期待を集めていたのは、これが初来日だったCHANCE THE RAPPER。CDや音源のダウンロード販売をしないというポリシーを持ちながら、世界的な人気を誇る新世代のラッパーは、ゴスペルなども消化した独自のラップミュージックでスタジアムを沸かせた。

そのほか、KAMASI WASHINGTONやTHUNDERCATらジャズ勢に、おそらく日本のフェス最後の出演となる“P-FUNK”ことGeorge Clinton & Parliament Funkadelicなど、ブラックミュージック系アクトの充実したパフォーマンスも話題に。夕暮れ時のビーチに爽やかな風をもたらしたTOM MISCHの演奏も印象深かった。

毎年のように名演が繰り広げられてきたSUMMER SONIC。20周年となる今回は、どのような伝説が生まれるのか注目だ。(ザテレビジョン)