WOWOWでは、WBA兼IBF世界バンタム級王者の井上尚弥と、WBO同級王者ジョンリエル・カシメロによる3団体王座統一戦の模様を生中継することが明らかになった。

WOWOW開局以来、世界最高峰のボクシングの試合を放送し続けてきた「エキサイトマッチ〜世界プロボクシング」。これまでフロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオの一戦など、数多くの伝説的カードを日本に紹介してきた。

そんな中、アメリカ・ラスベガスの「マンダレイベイ・リゾート&カジノ」という最高の舞台で、井上とカシメロによる“バンタム級頂上決戦”が4月25日(土、現地時間)に行われることが先日発表され、ボクシングファンのみならず大きな注目を集めている。

■ “モンスター”井上のこれまでを振り返り!

2012年にプロデビューした井上は、2014年4月にWBC世界ライトフライ級王者アドリアン・エルナンデスをTKOで下し、当時の国内最速記録となる6戦目での世界王座を獲得する。

さらに、同年12月には階級を一気に2つ上げ、WBO世界スーパーフライ級王者のオマール・ナルバエスに挑戦。当時11連続防衛中で、キャリアを通じて一度もダウン経験のない絶対王者を相手に、井上は2ラウンドまでに4度のダウンを奪う衝撃のKO勝利。当時世界最速となる8戦目での2階級制覇を達成した。

7度の防衛の末王座を返上すると、2018年5月にはWBAバンタム級王者のジェイミー・マクドネルに挑戦。階級を上げたことによりさらにパワーが増し、相手に何もさせないまま1ラウンドでKO勝利。キャリア16戦目にして3階級制覇を成し遂げる。

その勝利者インタビューの中で、井上は各団体の同級王者やトップボクサーによるトーナメント「World Boxing Super Series」(以下WBSS)への参戦を発表。より強い相手との戦いに自ら身を投じていく。

同年10月のWBSS一回戦では、WBA世界バンタム級元スーパー王者、ファン・カルロス・パヤノと対戦。これまで経験のほとんどないサウスポーとの一戦に苦戦が予想される中、井上はたった3発のパンチで相手をリングに沈め、1ラウンド70秒でのKO勝利。再び世界に衝撃を与えた。

2019年5月に行われたWBSS準決勝では、IBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲスと対戦。「事実上の決勝戦」と目されたこの試合でも、2Rに3度のダウンを奪いTKO勝ち。格の違いを見せつけた。

そして、同年11月のWBSSバンタム級決勝戦では、5階級制覇のレジェンド、ノニト・ドネアと対戦。2ラウンドにドネアの左フックが右目上部を直撃し深手を追ってしまうが、それでも冷静に試合をコントロールした井上は、11ラウンドに左ボディーでついにダウンを奪う。判定の末見事に勝利した井上は、名実ともにバンタム級最強の称号を手に入れた。

■ 夢のラスベガス決戦! 相手は油断禁物のハードパンチャー

ドネアとの死闘は世界からも絶賛され、井上はアメリカの老舗ボクシング専門誌「ザ・リング」が選定する“パウンド・フォー・パウンド”(体重や体格の差がない状態で最も優れたボクサーを決める指標)で日本人初のトップ3入りという快挙も達成。

4月25日に行われる次の試合で、井上はプロ20戦目にして“ボクシングの聖地”ラスベガスに初進出するとともに、日本人として初となる3団体統一に挑む。数々の記録を打ち立ててきた井上が、新たな快挙を目指す。

そんな井上がこの試合で相まみえるカシメロは、6階級制覇王者マニー・パッキャオのまな弟子で、井上と同じく3階級制覇を達成する強豪。2019年4月にWBO世界バンタム級の暫定王座を獲得すると、11月には同級正規王者のゾラニ・テテと対戦する。

世界タイトルマッチで史上最速となる「1ラウンド11秒」というKO記録を持つテテを相手に、カシメロは持ち前の強打で圧倒し3ラウンドKO勝利。2019年に行った3試合でいずれもKO勝利と、著しい成長を見せている。

多くの専門家が「スキル面で大きく上回る井上の圧倒的有利」と見ているが、プロキャリア13年を持ち、世界各国で戦ってきたカシメロの経験値は侮れない。思い切りの良いハードパンチャーであるため、井上との攻防はスリル満点の好ファイトとなりそうだ。

日本人初の3団体王座統一、そしてWBCを合わせた主要4団体王座統一という野望を掲げる井上にとって大きな意味を持つこの試合。本場・ラスベガスのリングで“モンスター”の実力を見せつけることができるのか、全世界注目の歴史的一戦は必見だ。(ザテレビジョン)