6月25日(木)に放送再開する新川優愛主演ドラマ「ギルティ〜この恋は罪ですか?〜」(毎週木曜夜11:59-0:54、日本テレビ系)。同作で衝撃のヨゴレっぷりを披露し注目を集めているのが、主人公・爽(新川)の夫・一真を演じる小池徹平だ。さわやかでスイートなルックスとは裏腹に、徹底的な“ゲス不倫男”を演じドラマを盛り上げている。連続テレビ小説「あまちゃん」で演じたヒロシを契機に、今や“残念イケメン”役のポジションを確立した小池のこれまでを振り返る。(「ギルティ」3話までののネタバレが含まれます)

■ 「しっかりドロにまみれております(笑)」

爽の新婚夫・一真は広告代理店勤務のエリート。イケメンで爽の仕事への理解もあり、家事の分担も率先してやる、優しくて完璧な夫だった。

だが、その一方で爽の友人・瑠衣(中村ゆりか)と不倫関係にあることが初回で明かされると、爽に平気で嘘をつき瑠衣との関係を楽しむ“裏の顔”が次々とあらわに。

瑠衣のマンションで、さらには夫婦のマンションでも瑠衣と求め合い、爽に浮気を疑われても「さぁちゃんどうかしてるよ。浮気なんてするわけないじゃん」と平気で嘘をつき、逃げ場がなくなると「俺、正直さぁちゃんの顔見てるのしんどい時期があって…」と浮気を爽のせいにするなど、弱く卑怯な人間を演じている。

放送休止期間中の4月30日、5月7日は「特別編」と題し、小池がそれぞれ新川、中村と本編を視聴しながらトークを繰り広げるオーディオコメンタリーを放送したが、そこで思わず本音をこぼす場面も…。

小池は、自身の役柄について「しっかり“ドロ”にまみれております(笑)」と自虐的にコメント。「今回、けっこう彼(一真)の気持ちを理解するのが難しくて。どういう気持ちで言ってるのかっていう…まともに嘘ついたりするでしょ?」「小池としては(爽に)申し訳ないなっていう気持ちですよ。カズくんとしては…もうわからへんわ。『自分、被害者っす』みたいな顔して」と“一真”への複雑な思いをのぞかせた。

また、中村に「小池さんもこういう狂った役って…」と水を向けられると、「最近ね、ちょっと多くて(笑)。演じる分には楽しいっちゃ楽しいけど、演じるって(そのキャラクターの心境を)理解しなきゃいけないじゃない?それ考えるとけっこう大変な作業じゃない?今回」と“不倫相手”に共感を求める場面もあった。

■ 「あまちゃん」“ヒロシです”にお茶の間が注目!

「ギルティ」で注目を集める小池は、1986年1月5日、大阪府出身の34歳。15歳のときにジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞し芸能界デビューした。

爽やかで甘いルックスで注目を集め、これまで多数のドラマや映画、舞台に出演。少女漫画原作で背の高い女子との恋愛を描いた主演映画「ラブ★コン」(2006年)や、私服だと中学生に間違われるほどの童顔刑事を演じた主演ドラマ「シバトラ〜童顔刑事・柴田竹虎」(2008年、フジテレビ系)、談合の板挟みになる中堅ゼネコン社員をシリアスに演じたドラマ「鉄の骨」(2010年、NHK総合)など、端正なルックスが印象的な主演作品も多い。

また、ウエンツ瑛士と音楽デュオ・WATを結成。ミュージシャンとしても活躍した(WATは2016年に解散)。

一方でデビュー10周年を超えた頃からは、見た目の華やかさとは裏腹に影のある役柄や裏表のあるキャラクターを演じて話題をさらうように。

ユニークなキャラクターでファン層を拡大した作品といえば、まず2013年の連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK総合ほか)で演じた足立ヒロシが浮かぶ。

ヒロシは、主人公・アキ(能年玲奈・現のん)の親友・足立ユイ(橋本愛)の兄。優柔不断な性格で、東京で就職するもわずか2カ月で逃げ帰り、実家で肩身の狭い思いをする青年だ。

序盤の第3回、パチンコ店でたまたまアキの母・春子(小泉今日子)と隣り合うシーンにやさぐれた雰囲気で初登場。その後もお笑い芸人・ヒロシのネタを彷彿させる「ヒロシです」というセリフを口にしたり、アキに“ストーブさん”と呼ばれたり(自宅の薪ストーブの前で膝を抱えていることから=第13回)と独特のキャラクターを好演。

アキからGMTメンバーを紹介された際には自ら「足立・ストーブ・ヒロシです」と名乗り、「あははは!なんか残念なんだけど」「黙ってたらカッコよかとに」と笑われる(第99回)など、“残念なキャラクター”として存在を強く印象付けた。

■ 危ないキャラクターで話題をさらった「大恋愛」

「あまちゃん」終了後は、初舞台で初主演を飾ったミュージカル「メリリー・ウィ・ロール・アロング」(2013年)を皮切りに、歌唱力を生かしてミュージカルにも積極的に出演。

松尾スズキ演出のミュージカル「キレイ−神様と待ち合わせした女−」(2014年ほか)では、よく言えば天真らんまん、悪く言えば“おバカ”な青年・ハリコナを熱演。その後は「デスノートThe Musical」(2015年ほか)のL役、「キンキーブーツ」(2016年ほか)で破天荒なドラァグクイーンたちと意気投合する靴職人チャーリー・プライス役、「キャバレー」(2017年)ではベルリンのキャバレーで出会ったセクシーなダンサーと情熱的な恋に落ちるアメリカ人作家クリフ役など主要キャラクターを務め上げ、表現の幅を大きく広げていった。

2018年のドラマ「大恋愛〜僕を忘れる君と」(TBS系)には、MCI(若年性アルツハイマー病の前段階)を患う患者・松尾公平役で出演。

病状が進行しつつある尚(戸田恵梨香)に急接近し、「この病気のことは、この病気になった者にしかわからないよ。だから、心からわかるよ、ってキスしてあげたんだ。喜んでたよぉ、尚さんも」「尚さんがほしいんだ。真司をぶっ殺してもね!」と不気味に微笑んだり尚に睡眠薬を飲ませるなど、危ないキャラクターで話題をさらった。

■ 「奪い愛、夏」では愛ゆえの狂気を体現!

そして視聴者の度肝を抜いた怪演が、WEBドラマ「奪い愛、夏」(2019年、ABEMATV)。同作で小池は主人公・桜(水野美紀)の夫で杏(松本まりか)の元恋人・椿を演じた。

執拗に椿と杏を追う桜から逃げ、田舎の家に移り住んだ椿は、愛情がエスカレートし「これがお姫様を守る最良の手段だから」と杏を鎖でつなぐなど狂気をむき出しに。

杏を連れ去った桜を憎むあまり、「お前も頭から血流すぞ!」とバットを振り回したり、わら人形に五寸釘を打ち込んだりと凶行を重ね、「椿の狂気がすごい」「小池徹平のサイコパス演技ハンパない」と視聴者を沸かせた。

■ 「こんなに役者冥利に尽きる作品はない」

悪役や狂気をはらむ役も辞さず、次々と新たな一面を開花させてきた小池。すべては“作品を面白くしたい”という俳優としての大局的な視点があればこそ。

「ギルティ」のオーディオコメンタリーでは「やってて楽しいですよ、カズくんは。こんなクズなかなかできないですから」と一真役をポジティブに捉えるだけでなく、こうも語っている。

「ギャップは大事ですから。僕らがドロにまみれればまみれるほど、(爽と秋山の)2人がキラキラと輝くんですから。最高ですよ、こんなに役者冥利に尽きる作品はないですから」

今後、一真のさらなる衝撃の過去も明らかになっていく「ギルティ―」でも強烈な存在感を放つ小池徹平、その役者魂から目が離せない。(ザテレビジョン)