サンチョ獲得に躍起にならずともよかった?

結果的に今季マンチェスター・ユナイテッドはマーカス・ラッシュフォード、アントニー・マルシャル、そしてメイソン・グリーウッドという強力な3トップを完成させたが、彼らが本調子となるまでは信頼できる攻撃ユニットの結成にかなり苦労していた。

まさに救世主と言える活躍を見せた3トップの面々。しかし、来季この3人の誰かが不調に陥れば、マンUはまたアタッカーのチョイスに悩まされることだろう。そんな状況もあり、前線の選手層を厚くする目的でマンUはドルトムントのFWジェイドン・サンチョを狙っているとされる。だが、現地報道によれば彼の移籍金は1億2000万ユーロ(約144億円)と超高額。なかなかに勇気のいる買い物であるのは間違いない。

そんな中、過去にスカウトの意見に耳を傾けていれば、マンUは今夏これほど高額な買い物にチャレンジしなくてもよかったのかもしれないと英『Daily Mirror』が伝えている。なんと彼らは、数年前に今となってはプレミアとブンデスの強豪で主力となっている若手を安価で獲得可能だったというのだ。同クラブでかつてスカウトを務めていたジョージ・アルビアル氏は、自身が赤い悪魔に獲得を進言した“2人”のヤングタレントについて次のように話す。

「私が最初にクラブへ進めたのは(クリスティアン・)プリシッチだった。ドルトムント下部組織にいた頃の彼を見て、私はこの若者が将来スーパースターになると確信したよ。だから何度も推薦したんだけど、私は北米担当のスカウトだったから聞き流されてしまったね」

「今ではバイエルンで活躍しているアルフォンソ・デイビスも獲得するように進言したよ。『この子を見てほしい』ではなく、『この子を獲得しろ』とまで言ったさ。非常に可能性を秘めていると思ったからね。でも、結局実現することはなかったよ」

今ではチェルシー攻撃陣に欠かせない存在となっているプリシッチと、今季バイエルン・ミュンヘンで大ブレイクを果たしたデイビスを勧めるも、マンUに拒否されたと振り返ったアルビアル氏。デイビスこそ頭角を現したのは左サイドバックだが、スカウト部門の人間は将来有望なアタッカーをしっかりとリサーチしていたようである。

この2人のうちどちらかでも獲得していれば、マンUは今頃サンチョ獲得のために莫大な移籍金を用意する必要もなかったか。結果論でしかないが、逃した魚は大きいと言えそうだ。