首位から4位までわずか3ポイント差

欧州各国リーグも残り10試合を切り、2020-21シーズンの佳境を迎えている。今季も各コンペティションで激しさを見せているが、優勝争いに関していえば、プレミアリーグはマンチェスター・シティ、セリエAはインテル、ブンデスリーガはバイエルン・ミュンヘンが頭一つ抜け出し、トロフィーが手の届く位置まで来ている。一方で、リーガ・エスパニョーラはアトレティコ・マドリード、レアル・マドリード、バルセロナのスペイン3強で混戦模様。久しぶりの3つ巴の戦いに、多くのファンが胸を躍らせているのではないか。

そんな中、リーガ以上に白熱した優勝争いを繰り広げているのが、フランスのリーグ・アンだ。2016-17シーズンはASモナコが優勝したものの、直近8シーズンのうち7シーズンをパリ・サンジェルマンが制しており、完全な1強状態となっていた同リーグ。しかし、PSGの4連覇が懸かった今季は、そんな無敵なチームにほころびが見え、これまでとは大きく状況が異なっている。

チャンピオンズリーグではバルセロナやバイエルンを退けるなど、PSGは悲願の欧州制覇へ向けて好調を維持。しかし、リーグ戦では今季、モナコに2連敗を喫しているほか、ロリアンやナントといった下位クラブにも黒星をつけられている。そして、先日行われた優勝争いを繰り広げるリールとの直接対決(第31節)にも0-1で敗戦した。リールに首位の座を明け渡すと同時に、モナコに続いて同クラブにも負け越しが決定。黒星はすでにここ10年でワーストとなる8つ目と、勝ち点を取りこぼすシーンが目立つのだ。

また、近年PSGを脅かす存在となっていたマルセイユは苦しい戦いを強いられているが、低迷していたモナコの復活、リールやリヨンと言った古豪の奮闘もリーグ・アンの優勝争いを盛り上げている要因だろう。その結果、5試合残して首位リール(勝ち点「70」)から4位リヨン(勝ち点「67」)までの勝ち点差はわずかに「3」と、近年稀に見る激戦模様となっている。なお、データサイト『opta』によると、3ポイント制になって以降の1部リーグのシーズンにおいて、33試合消化した時点で上位4クラブの差が3ポイント以内なのは、初めての出来事だという。

はたして、リールがこのまま逃げ切るのか、それともPSGが王者の意地を見せるのか、はたまたモナコやリヨンがドラマティックな展開を披露するのか。4つ巴のリーグ・アンは、最後まで息を呑む戦いが続きそうだ。