遅すぎる挑戦に思えたが……

チャンピオンズリーグ準決勝まで勝ち進んでいるというのに、国内のリーグ・アンでは2位。パリ・サンジェルマンの状況はやや不思議だ。

フランス国内においてパリは圧倒的な戦力を誇るが、現在リーグで首位を走るのはリールだ。両チームの勝ち点差は僅か1点しか離れていないが、リールが残り試合を全勝で終える可能性もある。そうなればパリにとっては許されぬ珍事だ。

リールはチーム一丸で首位を守っているチームだが、中でも注目したいのは35歳のトルコ代表FWブラク・ユルマズだ。

ユルマズはトルコ代表でも実績があり、世界的に知られたセンターフォワードだ。ただ、意外にもリールが欧州5大リーグ初挑戦なのだ。

ベシクタシュ、トラブゾンスポル、ガラタサライなどトルコ国内の名門クラブで長くプレイし、2016年には中国の北京国安へ移籍。この時点で30歳を迎えていたため、ユルマズが欧州5大リーグへチャレンジする可能性は潰えたかに思えた。

しかし、ユルマズは2017年のトラブゾンスポル復帰、2019年のベシクタシュ復帰を挟み、昨夏にリールへ移籍。35歳にして初の欧州5大リーグ挑戦となった。

遅すぎる挑戦に思えるが、ユルマズの得点力は本物だ。トルコ代表では66戦28ゴール、トルコ国内リーグでは323戦187ゴールと暴れてきたベテランストライカーは、初のリーグ・アンでも24戦12ゴールと躍動。チームの躍進に大きく貢献している。

今夏にはEURO2020も控えており、ユルマズはベテランになった今もトルコサッカー界にとって貴重な存在だ。近年はベテランの活躍にも注目が集まっているが、30代半ばから欧州5大リーグに挑戦するのも悪い案ではないということか。ユルマズの活躍に刺激をもらっている同年代のプレイヤーも多いだろう。