完成の姿はまだ先だ

惜しくもEURO2020優勝を逃してしまったが、イングランド代表の未来は明るい。

来年のワールドカップ・カタール大会でも優勝候補の一角となるだろうが、何より心強いのはチーム全体が若いメンバーで構成されていることだ。

大幅な世代交代は不要で、現メンバーのまま来年のワールドカップやEURO2024を戦うことが出来てしまうだろう。

GKは27歳のジョーダン・ピックフォードが来年のワールドカップでも守護神を務めるはずで、若手では24歳のディーン・ヘンダーソンも控えている。ヘンダーソンの成長には期待がかかるが、おそらくは高い確率で来年のワールドカップでもピックフォードが守護神となるだろう。

堅守を維持した最終ラインもジョン・ストーンズ(27)、ハリー・マグワイア(28)のコンビで問題ない。左サイドバックはルーク・ショウ(26)、さらにチェルシーのベン・チルウェル(24)も控えている。

右サイドバックはさらなる激戦区だ。今大会で大活躍だったカイル・ウォーカー(31)が来年のワールドカップでもスタメン候補だが、他にもキーラン・トリッピアー(30)、負傷離脱してしまったトレント・アレクサンダー・アーノルド(22)、守備に強みを持つアーロン・ワン・ビサカ(23)、リース・ジェイムズ(21)の成長にも期待がかかる。

さらに、リヴァプールで復活を誓うジョー・ゴメス(22)もパフォーマンス次第では来年のワールドカップで代表メンバーに入ってくるかもしれない。身体能力に優れ、センターバックとサイドバックの両方をこなすゴメスは貴重な人材だ。

中盤はデクラン・ライス(22)、カルヴィン・フィリップス(25)のダブルボランチが不動のコンビとなるはずで、そこにジュード・ベリンガム(18)が勝負を挑む格好となるだろう。

現メンバーでは、リヴァプールの闘将ジョーダン・ヘンダーソン(31)の立場が少し危険かもしれない。サウサンプトンのジェイムズ・ウォード・プラウズ(26)、さらにリヴァプールで成長するカーティス・ジョーンズ(20)も興味深い逸材で、来年のワールドカップではメンバーに入ってくる可能性がある。ヘンダーソンがメンバーから落ちる可能性は十分に考えられる。

攻撃的MFはフィル・フォーデン(21)、メイソン・マウント(22)が軸となるはずで、こちらも変化は必要ない。レスター・シティMFジェイムズ・マディソン(24)ら他メンバーの成長が見られるかどうかが今後の注目点か。いずれにしても、現メンバーとほとんど変わらぬ構成で来年のワールドカップに臨むことになるだろう。

前線もハリー・ケイン(27)、ラヒーム・スターリング(26)が中心となるのは変わらないだろう。マンチェスター・ユナイテッドへ向かうジェイドン・サンチョ(21)、ビッグクラブ行きが噂されるジャック・グリーリッシュ(25)がどこまで成長できるかは1つの注目ポイントだが、前線も構成は変わらないと予想される。

メンバーに加えるとするならば、アストン・ヴィラのオリー・ワトキンス(25)、マンUのメイソン・グリーンウッド(19)といったところか。グリーンウッドがワールドカップまでに急成長してくれば、前線のサバイバルは面白くなってくる。

イングランドの場合は世代交代の必要性がなく、そこはワールドカップへ大きな強みとなる。EURO2024まではケインやストーンズ、マグワイアら現メンバーを中心と出来るはずで、この世代でワールドカップとEUROの両方を制覇する可能性だってゼロではないだろう。EURO2020を制覇できなかったのは残念だったが、優勝したイタリア代表以上にイングランドの未来は明るいと言えるのではないだろうか。