0-1で敗戦も、チェルシー相手に善戦

最終的には敗れこそしたものの、そのチーム力の高さは十分に見て取れる試合だった。そのように称賛の言葉を送りたいのは、現地時間14日に行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ第1節にてチェルシーと対戦したゼニトだ。この試合は当初誰もがチェルシーの圧勝を予想していたかもしれない。だが、蓋を開けてみればロシアの雄は昨季の大会覇者を相手に堂々たる戦いぶりを披露してみせたのだ。

このチェルシー戦にて、[5-4-1]の守備的なフォーメーションで臨んだゼニト。プレミアクラブ相手のアウェイ戦とあって、格下とされるチームがディフェンシブな選択を取るのはよくあること。チェルシーとしてはなかなか押し込みきれない時間が続いたが、試合序盤の時点でファンは「いつかはこじ開けられるだろう」と考えていたはずだ。

しかし、周囲の予想に反してゼニトの守備は整備されていた。チェルシーにポゼッションをさせながらも、自分たちの嫌なところにボールが入ればその瞬間にプレスのスイッチを入れる。シンプルだが、この動きが洗練されていたゼニトに対して、チェルシーはなかなか攻撃の糸口を掴めず。時には一瞬の隙をついて鋭いカウンターを繰り出すなど、前半のゼニトは完全にブルーズの攻撃を停滞させることに成功したと言っていい。

そして、後半に入ってからもゼニトの選手たちの集中力は高かった。結果的には69分にルカクのヘディング1発で試合を決められてしまったが、その戦いぶりは称賛に値するものだったと言っていいのではないだろうか。強固な守備をベースとして、相手が一瞬でも隙を見せれば精度の高いカウンターが炸裂する。このスタイルがチェルシーを苦しめたことは間違いない。実際、先制を許す少し前にFWサルダル・アズムン、そして終了間際にはFWアルテム・ジューバがそれぞれ決定機を演出しており、これらが決まっていれば試合展開はどうなっていたかはわからない。もちろん、サッカーに「たられば」は厳禁だが、ゼニトはそんなことを思わせるほど手強いチームだった。

チェルシーには惜しくも0-1で敗れることとなってしまったが、自分たちが一筋縄ではないかないチームだということをこの試合で証明したゼニト。グループHはチェルシーのほかにもユヴェントスという強豪が同居しているものの、もしかするとロシアの“曲者集団”が決勝トーナメントに進出するというシナリオもあるのか。ゼニトの躍進には期待したいところだ。