「このクラブのみんなは家族」

これまでプレミアリーグの中堅クラブで着実に結果を残し、同リーグにおける評価を日に日に上昇させているウェストハムのMFデクラン・ライス(22)。その実力を高く評価している強豪は多く、来夏にはマンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティ、そしてチェルシーといったクラブが彼の獲得に動くとも現地では噂されている。

中堅クラブである程度実績を残した選手が強豪へとステップアップを果たすのは、どのリーグでもよくある話。実際、今夏のプレミアではアストン・ヴィラに所属していたMFジャック・グリーリッシュがマンチェスター・シティへと引き抜かれていった。まったくないわけではないものの、その実力を上位クラブに認められながらも中堅クラブ所属の実力者が移籍しないというのは、昨今の欧州サッカー界においては比較的珍しい事例と言えるかもしれない。

しかし、ライスには今後そういった道を辿る可能性があるのか。以前から盛んにビッグクラブ行きの噂が立つ同選手だが、現時点ではウェストハムで過ごす時間に不満はないという。

「誰もが僕のウェストハムに対する気持ちは知っているはずだ。いろいろと憶測でものを言う人もいるけれど、何も起きてはいないよ。ここで楽しくプレイしているだけさ。それに僕はチームを引っ張る立場にある。このクラブの選手としてピッチに立てることがどれだけ幸せか、僕はそれを理解しているつもりだ。それ以外に言うことはないね。このチームでプレイするのが大好きだし、デイビッド(・モイーズ監督)の下でプレイするのも好きだ。ピッチへ出るたび、僕は常に彼らのためにすべてを捧げている。このクラブのみんなは家族のようなものさ」(英『The Guardian』より)

今夏には2024年で満了を迎える現行契約の延長オファーを拒否したとされ、移籍報道に拍車がかかっていたライス。しかし、このコメントを見るかぎり、少なくとも来夏に彼がウェストハムを離れることはなさそうだ。昨今の同クラブはプレミアリーグでも上位を争える力を持っており、ライス自身もイングランド代表では定位置を獲得している。来年開催されるカタールW杯まで現在の地位を維持するうえでも、ビッグクラブ移籍はリスクを伴うとの判断あってのことなのかもしれない。

シーズン開幕早々に事実上のウェストハム残留宣言を出したライス。来夏の移籍市場で彼を狙っていた強豪は多かっただろうが、そういったクラブは早くもターゲットの変更を強いられることとなりそうだ。