トーマス・トゥヘルはどう考えているのか

昨季はCL制覇を果たし、一気に欧州サッカーの中心に躍り出たチェルシー。トーマス・トゥヘルの作り出した堅守速攻のスタイルは非常に強力であり、ファイナルは攻撃に特化したマンチェスター・シティをクリーンシートに抑えている。

そんなブルーズだが、エンゴロ・カンテ、ジョルジーニョ、マテオ・コバチッチからなるボランチが優秀でチームを支えている一つの柱だ。しかし、ダブルボランチのシステムを3人で回すのは厳しく、人員不足が指摘されていた。そこで今夏の移籍市場ではアトレティコ・マドリードからサウール・ニゲスをローンで獲得し、ハードワークできる強力な4人目を手に入れている。

しかし、デビュー戦となったアストン・ヴィラ戦は前半終了と共にベンチに下がっており、続くカラバオ杯でのヴィラ戦でも先発しているが、存在感は見せられていない。移籍直後ということもあり、あまり馴染めていないなか、影を潜めていたライバルたちが徐々に出場機会を得ている。MFルベン・ロフタス・チークとMFロス・バークリーだ。

昨季はフラムとヴィラにローン移籍していた両者だが、今季は移籍することなくトップチームに残っている。

すると、ロフタス・チークはセインツ戦で今季リーグ戦初先発を掴むと、191cmのフィジカルを生かした推進力のあるドリブルで違いを見せ、守備では出足の早いプレスからチームに貢献しており攻守で存在感を発揮している。先制点の場面ではその大きな体を生かしてトレヴォ・チャロバーにアシストしており、ゴールにも関与している。

バークリーはそのロフタス・チークに代わって今季リーグ戦初出場を記録すると、正確なパスから流れを作り出し、ティモ・ヴェルナーのゴールをお膳立てしている。アシスト自体はセサル・アスピリクエタのものだが、それに至るサイドチェンジは見事であり、プレミア制覇に重要な勝ち点3獲得に貢献した。

このように以前までは戦力外に近い2人であったロフタス・チーク、バークリーが活躍したセインツ戦。新型コロナウイルスの影響からカンテを欠くことになっているチェルシーだが、この2人の躍動は指揮官にとってポジティブなニュースだ。また、サウールも今後フィットすると考えれば、ボランチのポジション争いは熾烈なものとなるか。