名将に磨かれるジャッロロッシの新たな才能

2021-22シーズン、世界的な知名度を誇る名将ジョゼ・モウリーニョ監督を招聘し、長らく遠ざかっていたスクデット獲得に向けて邁進するセリエAのASローマ。ここまではリーグ戦7試合を終えて勝ち点15の4位。最高とまでは言えないかもしれないが、まずまずのスタートは切ったと言っていいだろう。

しかし、そんなローマに付き纏うのが左サイドバックのチョイスだ。本来であれば同ポジションはイタリア代表DFレオナルド・スピナッツォーラが務める予定だったのだが、彼は今夏開催されたEURO2020で負傷。長期離脱を余儀なくされており、それに伴ってローマの左SBにも空席が生まれることとなってしまった。その穴を補うためにもクラブは夏の移籍市場でウルグアイ代表DFマティアス・ビニャを獲得したのだが、彼もいまだその能力を完全に発揮できているとは言い難い。スピナッツォーラの復帰は近いとされるが、このポジションにかっちりとハマる人材はいまだに求められていると言っていい。

そんな状況のローマにおいて、期待したいのは下部組織出身DFの覚醒だ。その選手とは、U-21イタリア代表DFリッカルド・カラフィオーリ(19)。同選手はかつて地元出身の主将としてチームを牽引したフランチェスコ・トッティやダニエレ・デ・ロッシらに次ぐ“未来のバンディエラ”となることを期待されている逸材。その豊かな将来性に期待しているファンは多いはずで、このスピナッツォーラ不在の期間に彼が少しでも飛躍のキッカケを掴むことができれば、今後ローマのスカッドはより厚みを増すのは間違いない。モウリーニョがこの19歳の能力をどこまで伸ばすことができるか。これは今季だけでなく、長いスパンで見てもローマの未来に大きく関わるトピックと言えるだろう。

だが、モウリーニョの下でカラフィオーリは着実にレベルアップしているか。本人は名将からの指導を受ける機会を適切に利用しているようで、成長への手応えを次のように口にしている。

「今季は間違いなく僕のキャリアにとっては重要なシーズンだ。そんな状況でモウリーニョの指導を受けられことは光栄だよ。そして、彼の凄さも実感しているね。モウリーニョはプレイ面だけでなく、メンタル面でも僕を成長させてくれている。彼は良いプレイをすれば適切に褒めてくれるし、何か間違えば正しいプレッシャーを与えてくれるんだ。彼のおかげで、僕のプレイは日に日にレベルが上がっていると思うよ」(伊『forzaroma.info』より)

今季ここまでのリーグ戦4試合では大きなインパクトこそ残すことはできていないものの、一歩一歩確実にレベルアップしているというカラフィオーリ。早い段階で彼が一人前となってくれれば、ローマはスピナッツォーラの復帰後も安定したターンオーバーを実行することができる。はたして、ジャッロロッシ期待の新星は今季どこまでそのプレイレベルを上昇させることができるのか。数年後にワールドクラスの仲間入りを果たしてほしい生え抜きSBの成長には期待だ。