どちらも優秀な選手だ

昨季までの序列は完全に逆転してしまった。マンチェスター・シティでは左サイドバックの人材不足が問題となっており、昨季までは中盤のオレクサンドル・ジンチェンコをコンバートして起用していた。左SBにポジションを変更したことで守備の強度など改善が必要な部分はあるが、試合を通して成長しており、欠かせない戦力となっていた。

しかし、控えの選手が定まらず、右SBが本職のジョアン・カンセロを起用するも、不用意なボールロストや守備強度の低さから安定性を欠いており、ポルトガル代表DFは両サイドバックのバックアッパーのような立ち位置であった。

しかし、今季はそのジンチェンコがコンディションを崩すとカンセロが左SBとして大きく成長し、昨季のウクライナ代表MFのように欠かせない存在になっている。特に攻撃での貢献度が大きく、直近の2試合で4アシストという結果は素晴らしい。リヴァプール戦での守備のミスなど批判も少なくないが、この攻撃センスを使わない手はない。

逆に立場が苦しくなったのはジンチェンコだ。安定感が持ち味の彼だが、カンセロのような突出した攻撃センスはなく、どちらかといえば元攻撃的MFの能力を生かしたゲームメイクを得意としていた。カンセロのようなチャレンジパスは少なく、影の薄い存在となっている。それでも、徐々に出場機会を増やしており、指揮官にアピールしたい。

左SB不足問題からの脱出に成功したマンC。カンセロが左に回ることで右SBの人員不足は否めないが、左では熾烈なポジション争いが行われており、チームとしては良い環境を作り出すことに成功している。