今もドイツは新天地を気にかけている


今のドルトムントも強いが、やはりサポーターはユルゲン・クロップ政権のチームを忘れられないだろう。2010-11、2011-12シーズンとブンデスリーガを連覇したチームには特別な強さがあり、そのチームでも中心だったMF香川真司は今もヒーローだ。

独『Sport Bild』は、「香川は間違いなく過去20年のドルトムントにおける最高のプレイヤーの1人」と絶賛する。当時とはライバルのバイエルンの強さに違いがあるとはいえ、2011-12シーズン頃のドルトムントならば今のバイエルンとも互角に戦えるのではないか。また当時の香川なら、今のバイエルン相手に違いを生み出せるはずだ。そう思わせるほど当時の香川は圧倒的だった。

香川の成績を振り返ると、移籍初年度の2010−11シーズンは怪我で後半戦の多くを欠場したにも関わらず18試合で8得点1アシストと見事な成績でリーグ制覇に貢献。続く2011−12シーズンは誰も触れられぬ無双状態へと突入し、13得点12アシストの成績を残した。当時のブンデスリーガでNo.1の攻撃的MFだったのは間違いないだろう。ここが香川にとって1つの全盛期だったのは確かだ。

香川の獲得へビッグクラブが動くのは当然の流れだったが、同メディアも2012年夏のマンチェスター・ユナイテッド移籍で香川のキャリアが変わったと指摘する。マンUでも活躍は出来ていたが、ユルゲン・クロップ率いるドルトムントに比べるとアレックス・ファーガソン氏退任直後のマンUは方向性が定まっていなかった。それに香川が翻弄された印象は否めない。香川がドルトムントに残っていれば、ドルトムントのドイツ支配をもう少し続けられた可能性もある。

それこそ2012-13シーズンにドルトムントはチャンピオンズリーグ決勝まで進んでおり、マルコ・ロイスも加わっていた。ロイス、マリオ・ゲッツェ、香川、ロベルト・レヴァンドフスキの組み合わせは想像するだけでワクワクさせられる。

あれから約10年。ここ数シーズンの香川は苦戦を強いられており、ギリシャのPAOKとの契約も終了となった。それでも同メディアは香川のことをドルトムントのレジェンドとして追いかけており、次なる行き先を気にかけている。当時ほどの輝きを放つのは難しいかもしれないが、ドルトムントのサポーターもシンジ・カガワが再びネットを揺らす瞬間を待っている。