期待がかかる

セルティックで前田大然がデビュー戦ゴールを決めたように、海外でプレイする日本人の活躍が連日のように聞こえてくるようになった。ドイツではビーレフェルトの奥川雅也が降格圏に沈むチームの中で孤軍奮闘しており、今ではシュツットガルトの遠藤航や伊藤洋輝を上回る存在感を見せている。

そんな奥川はドリブラーとして名を馳せており、パリ・サンジェルマンのネイマールと比較されることが多く、古都のネイマールというニックネームまでついている。だが、ドイツではまた違ったイメージを持たれているようだ。

「香川はブンデスリーガでの日本人最多得点者であり、奥川も同じように両足で正確なボールを蹴ることができる。元マンチェスター・ユナイテッドの香川はユルゲン・クロップのもとドルトムントで大きく成長しており、ドイツで輝く日本人アタッカーも似たタイプの選手だ。奥川は香川よりも粘り強く、攻撃にアクセントを加えることができる」

ドリブラーとしての印象の強い奥川だが、ブンデスリーガ公式サイトではドルトムントで活躍した香川真司とプレイスタイルを重ねている。

「強度の高いプレイが求められるザルツブルクで奥川は成長し、21-22シーズンはビーレフェルトでのスプリント数がブンデストップ10に入っている。中盤やFWの両方でプレイできる奥川は香川のようにファンがピッチで見たくなるような選手だ」

また、得点シーン以外での奥川の良さとして強度の高いプレイを連続的に行えることだと評価しており、オーストリア時代のザルツブルクでの経験が生きているようだ。実際に直近のグロイター・フュルト戦では32回のプレッシングを行っているが、これはチームでトップの数字になっている。現代サッカーでのトレンドは守備ができるFWであり、奥川は最先端のアタッカーだといえる。

ドルトムントでの香川の活躍も素晴らしいが、彼と比較されるようになった奥川もスタートして成長している証だ。現在はここまで7ゴールだが、好調を維持しており、今後も得点数を伸ばすと予想できる。

1月27日に予定されている中国戦では奥川の招集に期待がかかる。ここまでの森保一監督のスタイル的に経験の浅い選手をアジア最終予選で抜擢するかといわれれば難しいのだが、オマーン戦で素晴らしい活躍を見せた三笘薫が不在であり、前線で違いを生むことのできる奥川は日本の救世主となれる存在だ。しかも、まだ25歳と若く、比較的プレッシャーの少ない中国戦で今後を見据えて試すのも悪くない選択肢だといえるが、森保監督はどう動くのか。

「次のステップは代表のためにプレイすることです」

ブンデスリーガ公式サイトでは代表でプレイしたい意思を明かす奥川のコメントが掲載されており、今回のアジア最終予選に臨むメンバーに奥川の名前があることを願うばかりだ(データは『FBREF』より)。