絶望的な状況からプレミア残留を勝ち取った

クラブが買収されたことを皮切りにプレミアリーグでは好成績を収めているニューカッスル。直近のリーグ戦ではリヴァプールに敗れたが、0-1と健闘している。順位は10位に浮上しており、少し前までは降格圏内にいたチームとは思えない勢いを見せている。

そんなニューカッスルだが、やはり注目は夏の移籍市場での動きだろう。今や資金力はマンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマンをも凌ぐクラブになっており、世界中のサッカーファンがニューカッスルはどんな大型補強を見せてくれるのか楽しみにしているはずだ。それこそキリアン・ムバッペを獲得できれば話題となるだろう。

しかし、ニューカッスルの補強はド派手ではなく、堅実だ。それは今冬の移籍市場での動きから分かる。キーラン・トリッピアー、ダン・バーン、マット・ターゲット、ブルーノ・ギマランイス、クリス・ウッドの計5人を獲得しており、計9000万ポンドを使っている。額は派手だが、それに見合った活躍を選手は見せてくれている。トリッピアーは怪我で離脱してしまったが、バーンとターゲットはすでに最終ラインのスタメンであり、ギマランイスは中盤の支配者として君臨している。ギマランイス以外がプレミア経験者というのも上手くハマっており、チームへのフィットはほぼ一瞬だった。

英『THE SPORTSMAN』ではニューカッスルに対し、リヴァプールの移籍市場での動きをロールモデルにしろと助言している。

リヴァプールの近年の移籍の動きは堅実で、大成功を収めている。具体例でいえば今季はルイス・ディアスとイブラヒマ・コナテ、昨季はディオゴ・ジョタ、チアゴ・アルカンタラ、コスタス・ツィミカスと獲得した選手が確実に戦力になっている。ディアスやチアゴは当初移籍金が高すぎるとの声があったが、今では獲得してよかったという意見のほうが多いだろう。

資金が豊富となればPSGのように手あたり次第獲得することも可能だが、PSGが上手くいっているかは怪しい。確かにリーグ・アンでは優勝を収めたが、本命のCLではラウンド16で敗退。頼みの綱であるムバッペもレアル・マドリード移籍が濃厚であり、以前までの強さを保てなくなっている。

ニューカッスルとしてもそういった浪費は避けたいが、そこまで心配はないか。今冬の動きでもそうだが、現状噂に挙がっている選手は、サウサンプトンのジェイムズ・ウォード・プラウズなど活躍が確実に見込めそうな選手であり、クラブのスカウト力の高さがうかがえる。指揮官であるエディ・ハウも新戦力だけでなく既存戦力のジョエリントンやファビアン・シェアとどちらかといえば出番のなかった選手を起用し、見事戦力としている。非常に優秀な監督とクラブの堅実な補強スタイルはマッチしており、来季はCL出場権争いをするチームになるかもしれない。