魅力的な選手たちである

開幕からまだ1敗しかしていないサガン鳥栖はホームでセレッソ大阪と対戦。ボールを保持し、攻撃に厚みを持たせるサッカーで得点を狙うも精度を欠いてしまい、総シュート数13本で枠内シュートは4本のみ。終盤の藤田直之のスーパーゴールで同点としたが、追加点は奪えず1-1での引き分けとなった。

残念な結果となったが、ゲームの内容では上回っていたのはまず間違いなく鳥栖である。ボールを持てば3バックのサイドや両ウイングバックが積極的にオーバーラップし、攻撃を活性化させていく。時にはボックス内まで侵入することもあり、彼らが鳥栖の攻撃の生命線である。

特に両ウイングバックである飯野七聖、岩崎悠人の働きは魅力的である。今季から組むことになったこのコンビだが、攻守で躍動する走力が武器である。

右の飯野は当時J3だったザスパクサツ群馬に加入し、その年にJ2昇格を経験。その後J1への個人昇格で鳥栖へやってきた。加入初年度の昨季は35試合に出場して2アシストを記録。推進力のあるドリブルを武器とする選手であり、先日の柏レイソル戦では移籍後リーグ戦初ゴールを記録している。守備時の切り替えも非常に速く、被カウンター時は快足を生かして攻撃を防ぐ。

左の岩崎は京都橘高校在籍時に全国高校サッカー選手権を沸かせた元FWだ。京都サンガF.C.でプロになるもなかなか殻を破れずにいると、今季鳥栖では左ウイングバックという新ポジションを与えられ、そのポテンシャルが開花した。自慢のスタミナと攻撃力が生きるポジションであり、まだ目に見える結果は出ていないが、アタッキングサードに侵入すればFWの姿に戻りクロスにシュートとゴールを狙う。課題はフィニッシュだが、無尽蔵のスタミナは魅力的で、5節横浜F・マリノス戦では走行距離13.03kmを記録。スプリント数では10節柏レイソル戦で45回の数字を残しており、走行距離、スプリント数共にリーグで上位の成績である。

今季の鳥栖の生命線である両ウイングバックの働き。ここまで11試合で2人で1ゴールは寂しく、フィニッシュの改善ができればJ屈指のウイングバックコンビとなるだろう(データは『Jリーグ公式』より)。