CFの補強が上手くいかないチェルシー

昨年の夏、チェルシーはインテルからロメル・ルカクを獲得した。移籍金は1億1500万ユーロと高額であり、チェルシーの目玉補強として注目された。獲得された前年にルカクはインテルでリーグ戦24ゴール11アシストを記録しており、CLを制したチェルシーがさらに強くなると思った人も多いはずだ。

しかし適応に失敗し、21-22シーズンのチェルシーでは8ゴールに終わった。得点の少なさもそうだが、ルカクはチェルシーの戦い方に馴染めなかった。チェルシーのセンターフォワードはより流動的なタイプが求められており、カイ・ハフェルツはお手本のような存在だ。そんなルカクをチェルシーはインテルに期限付き移籍で手放すことになるとの報道があった。完全移籍ではないが、ルカクが再びチェルシーのスタメンストライカーに返り咲く可能性は低い。

チェルシーのストライカー補強はまたもや失敗に終わってしまった。ゴンサロ・イグアイン、アルバロ・モラタ、ラダメル・ファルカオ、フェルナンド・トーレスらがそうだ。みな馴染めずクラブを離れてしまう。ライプツィヒからやってきたティモ・ヴェルナーは悪くないパフォーマンスを見せているが、決定力の低さから評価は上がらない。

ルカクを手放したことでチェルシーの攻撃陣の駒が減ってしまった。ハフェルツとヴェルナー、クリスティアン・プリシッチらが戦力と在籍しているが今後に期待できるのは前者2人だろう。来季のシステム次第だがCLとリーグ戦の両立を考えれば足りていない。候補は昨季サウサンプトンで評価を高めたアルマンド・ブロヤだが、ウェストハムが関心を寄せているようだ。トーマス・トゥヘル監督はブロヤ含めた昨季レンタル先で評価を上げた選手をプレシーズンマッチでテストしたいと考えており、そこで合格点が得られなければ売却もあり得る。

エヴァートンのリシャルリソンが獲得候補に浮上してきた。昨季エヴァートンで10ゴールを挙げるなど得点力はあり悪くないが、身体能力を強みとしたスタイルであり、チェルシーはハフェルツのようなインテリジェンスがセンターフォワードに求められる。そこでリシャルリソンがトゥヘル監督からの要求に応えられるかは疑問が残る。

上手くいかないストライカーの補強。英『The Sun』では”9番の呪い”とこの現象に名前を付けている。ルカクをはじめイグアイン、モラタ、ファルカオ、トーレスはみな9番を背負っていた。ルカクが抜けることで空き番になり、ブロヤやリシャルリソンら新ストライカー候補はその呪いを弾き返すことはできるのだろうか。