派手なテクニックはなくともハートで勝負

今季のチャンピオンズリーグは残念ながら決勝でレアル・マドリードに敗れたが、今のリヴァプールは世界でもTOP5には確実に入ってくるであろう強豪チームだ。攻撃から守備までトップクラスのタレントが揃い、どこを見ても隙が無い。ユルゲン・クロップの下でチームはパーフェクトに近い状態にある。

そんなリヴァプールで長くポジションを守っていくのは簡単ではないが、2011年から戦い続けているのが闘将MFジョーダン・ヘンダーソンだ。

決して器用なタイプではない。ゴールを量産するタイプでもなければ、正確無比なキックでゲームをコントロールするタイプでもない。しかし、ヘンダーソンはスティーブン・ジェラードが去って以降のリヴァプールを中盤からまとめてきた絶対的リーダーだ。常にファイトする気持ちを前面に押し出し、率先してチームを引っ張ってきた。

ここ6年を振り返ってもリヴァプールにはジョルジニオ・ワイナルドゥム、アレックス・オックスレイド・チェンバレン、ナビ・ケイタ、ファビーニョ、チアゴ・アルカンタラなど毎年のように優秀なMFが加わっており、若手ではカーティス・ジョーンズも成長している。

しかし、ヘンダーソンは彼らと競争しながらポジションを守り続けてきた。レアルとの決勝にもキャプテンマークを巻いて77分間プレイしており、今季は合計56試合に出場した。その戦うハートはリヴァプールに欠かせないものである。

バルセロナではシャビ・エルナンデスやアンドレス・イニエスタ、バイエルンではバスティアン・シュバインシュタイガーやシャビ・アロンソらとプレイしてきたチアゴ・アルカンタラも、ヘンダーソンのことをトップクラスのMFと称える。

「彼は必要な時にインテンシティをチームにもたらしてくれる。彼は僕が一緒にプレイしてきた中でも最高のMFの1人だよ」(英『90min』より)。

単純なテクニックではシャビやイニエスタ、シュバインシュタイガーといった選手たちの方が上だろう。しかし、それでもヘンダーソンはリヴァプールに欠かせない。クラブのレジェンドであるジェラードとはタイプの異なるMFではあるが、ジェラードの熱き魂を受け継ぐヘンダーソンの存在も近年の成功に欠かせないものと言えよう。