その才能は特別だった

8日、元イングランド代表MFジャック・ウィルシャーが現役引退を表明した。

ガラスの天才とも呼ばれ、とにかく怪我の多かったウィルシャー。才能は抜群で、中でも最高の輝きだったのが2010−11シーズンのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦・バルセロナ戦だろう。

特に2−1で勝利したホームでの1stレグはチーム全体が見事なパフォーマンスを披露し、ウィルシャーはチームトップとなる4度のドリブル成功数、セスク・ファブレガスに次いでチーム2番目に多い46本のパスを記録。しかもウィルシャーのパス成功率は93.5%と極めて高かった。

シャビ・エルナンデス、セルヒオ・ブスケッツ、アンドレス・イニエスタに寄せられても冷静にボールを処理し、サイドを走るサミル・ナスリやアンドレイ・アルシャビンにボールを繋ぐウィルシャーのパフォーマンスは圧巻だった。あのゲームはウィルシャーの才能を世界中に示す一戦となったはずだ。

2ndレグは残念ながら1−3で敗れてしまい、アーセナルは先に進めなった。それでもウィルシャーは2ndレグでもチームトップとなる3度のドリブルを決めるなど、バルセロナのプレスを華麗に剥がしてチャンスを作り出していた。

その後は怪我続きのキャリアとなってしまったが、イングランドのサッカー史に残る天才肌のプレイヤーだったのは間違いない。怪我さえなければと考えてしまうが、あのバルセロナ戦のパフォーマンスを世界のサッカーファンは一生忘れないだろう。