インテルへ戻ってしまったルカク

昨夏に9750万ポンド(160億円)の移籍金でチェルシーへとやってきたものの、今夏に移籍元のインテルへローン移籍で舞い戻ったFWロメル・ルカク。なかなかチームにフィットできなかったことが不調の要因の一つであったことは間違いないが、チームを率いるトーマス・トゥヘル監督は彼を放出するつもりがなかったようだ。

2019年から2シーズン在籍したインテルでは、初年度からリーグ戦23ゴールをあげ、翌シーズンも24ゴールを記録したルカク。2020-21シーズンはチームのセリエA制覇に貢献し、リーグMVPにも選ばれるなど、キャリア最高の時を過ごした。

こうして昨夏に満を持してキャリア2度目のチェルシー移籍を果たしたルカク。エースとしての活躍が期待されたが、なかなかチームに馴染むことができず、リーグ戦26試合8ゴールという物足りない結果に終わった。

こうしてルカク抜きで新シーズンを迎えたチェルシー。現在はアメリカでプレシーズンツアーの最中だが、英『The Guardian』の取材に応じたトゥヘル監督は、ルカクについてこのように言及している。

「私が“この選手(ルカク)を放出したい”と言ったことはたったの一度もない」

「『もし彼が残ってくれるなら、彼をより良い場所に置き、より良い状態に整え、私の指導スタイルやチームのプレイスタイルを改善し、彼がフィットするためならなんでもやる』と常に明言してきた。彼がチームに残る可能性はずっとあったが、ロメルが去りたいとはっきり言ったので、オーナーはすぐに決断を下したんだ」

チェルシーはルカクを放出したことにより、ある程度計算の立つ”9番”がほとんどいなくなってしまった。彼が本来の力を発揮できれば、チームに多くのゴールをもたらしたはずで、トゥヘル監督がなんとかチームにフィットさせようと考えていたのも当然だ。

現状期待できるのは、昨季サウサンプトンへローンで移籍していた20 歳のFWアルマンド・ブロヤだが、ウェストハムやニューカッスル・ユナイテッドへの移籍の噂が流れており、たとえ残留したとしてもどこまで通用するかはまだわからない。FWカイ・ハフェルツやFWティモ・ヴェルナー、新加入のFWラヒーム・スターリングといった選手たちに最前線を任せることもできるが、トゥヘル監督がルカクの残留を願っていたことを踏まえれば、1人はストライカーを確保しておきたいはず。

昨季ローン移籍先のベシクタシュでリーグ戦14ゴールを記録したFWミシー・バチュアイにも可能性はあるが、戦力としてカウントされているのかは不明。ブロヤを残すのか、バチュアイに望みを託すのか、はたまた新たなストライカーを獲得するのか。今後のチェルシーの動向に注目だ。