安価で引き抜いた大バーゲン補強も市場の醍醐味

移籍市場では高額な移籍金が動くケースに注目が集まりがちだが、常にベストと称えられるのは安価で優秀な選手を引き抜いたパターンだ。

今夏も注目したい『バーゲン補強候補』たちがいる。

まず英『The Guardian』が名指ししたのは、ユヴェントスを離れてローマへフリーで加入したFWパウロ・ディバラだ。これはユヴェントスにフリーで加わったMFポール・ポグバ、アンヘル・ディ・マリア、レアル・マドリードにフリーで加わったDFアントニオ・リュディガーたち他のフリー移籍組にも言えることだが、やはり移籍金がゼロなのは大きい。

昨夏はレアルがフリーで獲得したDFダビド・アラバが大活躍し、昨夏No.1補強との意見もあった。今夏もフリー組がNo.1ヒット補強となる可能性は十分に考えられる。

他にはチェコのスパルタ・プラハから1300万ユーロでレヴァークーゼンに移籍したチェコ代表FWアダム・フロジェク(20)、ケルンから500万ユーロでドルトムントへ移籍したMFサリフ・エズジャン(24)、フラムから500万ポンドでリヴァプールへ移籍したMFファビオ・カルバーリョ(19)も興味深い。

今月25日に20歳を迎えたばかりのフロジェクはチェコの次代を担うと期待されている188cmの大型アタッカーで、足下の技術にも優れている。すでにチェコ代表で20試合をこなしており、同じレヴァークーゼンに所属するチェコ代表の先輩FWパトリック・シックと大ブレイクを狙う。

リヴァプールが獲得したカルバーリョもいきなりスタメンを掴むのは難しいだろうが、昨季イングランド2部では10ゴール8アシストと見事な結果を残している。リヴァプールの中盤にはハードワークできるタイプの選手が多く、創造性が不足していると言われることもある。カルバーリョが将来的にそれをプラスできる存在になれば、500万ポンドはかなりお得だ。

エズジャンも2人に比べると中堅世代だが、トルコ代表としてプレイするエズジャンを同メディアは元ドルトムントのヌリ・シャヒンと重ねている。中盤はアクセル・ヴィツェルが抜けたが、エズジャンが攻撃のリズムを作れる存在になれれば言うことなしだ。

まだ無名に近い選手では、レアル・マドリードのカスティーリャからラツィオに600万ユーロで移籍した21歳のDFマリオ・ヒラの名前も挙げられている。まだ目立った実績のないセンターバックではあるが、スピードと足下の技術を備えるヒラはラツィオ指揮官マウリツィオ・サッリのスタイルに合うと期待されている。

ラツィオはミランからアレッシオ・ロマニョーリも加えており、新センターバックたちがどこまで機能するか楽しみだ。

果たしてここに挙げられた選手の中から今夏のNo.1バーゲン補強と称賛される者は出てくるのか。高額移籍金組の開幕も楽しみだが、バーゲンヒットとなる選手の登場に注目するのも移籍市場の楽しみ方だ。