大きな期待が寄せられている

今季の目玉補強となったマンチェスター・シティのアーリング・ハーランド。しかしリヴァプール戦では決定機を外す場面があり、チームへの適応に時間がかかるのではとの声も聞こえてくる。それは当然のことであり、純粋な9番を必要としないサッカーを展開していたチームにストライカーがやってくれば躓くことも十分に考えられる。

ハーランドと同時期に2人目のストライカーであるFWフリアン・アルバレスがリーベル・プレートからやってきた。22歳の若手で、すでにアルゼンチン代表ではデビューを済ませている。シティへの適応でいえばハーランドよりもこのアルバレスのほうが早いかもしれない。

それはこのアルバレスのスタイルにある。ハーランドは典型的なストライカーであり、ボックス内で強さを発揮する。対するアルバレスはボックス内での動きも素晴らしいが、サイドでプレイすることも可能で、ウイングの適性もある。流動的にポジションを変えることが求められるシティと近いスタイルを持っており、プレシーズンマッチやリヴァプールとのコミュニティシールドでそういったプレイがいくつも見られた。

クラブ・アメリカ戦では3トップの中央でプレイしており、ストライカーながら様々なポジションに顔を出して攻撃の潤滑油となり、前線で違いを見せている。そのスタイルはシティが昨季軸としていた偽9番であり、ペップが欧州を経験していないアルバレスを獲得しラヒーム・スターリングやガブリエウ・ジェズスを売却した理由がよくわかる。

リヴァプール戦ではハーランドとアルバレスが初めて同時起用された。その際の並びは2トップであり、チーム全体でいえば[4-4-2]となる。ハーランドが最前線で、アルバレスがセカンドストライカーの位置だ。これであればアルバレスが前線の様々なポジションに顔を出して攻撃にリズムを生み出し、ハーランドがフィニッシュに集中することができる。結局ハーランドにゴールは生まれなかったが、前半よりもアルバレスが投入された後半のほうが攻撃はスムーズだった。またアルバレスはストライカーとしてもプレイでき、ハーランドの適応に時間がかかればアルゼンチン代表FWがポジションを奪うことも考えられる。

攻撃のスタイル、2人のストライカー加入と今季は変化が多いシティ。ハーランドとアルバレスへの期待値は大きく、現時点ではチームへの適応が早そうなアルバレスが数字を残していくことになるだろう。