フルシーズン戦える状態を整えられるか

イングランド・プレミアリーグはフィジカルバトルも激しく、攻守の切り替えも世界トップクラスのスピード感を誇る。加えて強豪クラブは過密スケジュールになりがちで、選手への負担は大きい。

少し心配なのは、昨夏その環境に飛び込んだアーセナルDF冨安健洋だ。

日本代表でも不動の存在となった冨安は今やアジア最高級DFであり、昨季もアーセナルでは主に右サイドバックを中心に見事なパフォーマンスを披露した。空中戦、地上戦の両方に強さがあり、読みの鋭さ、広範囲をカバーできるスピード、右サイドバックもこなしてしまう技術と攻撃センス。冨安は現代のDFらしい弱点の少ないDFで、アジアでは群を抜いた存在と言っていい。

ただ、アーセナル移籍から怪我が目立っている。プレミアリーグの環境に適応する中で筋肉に負担がかかっている部分もあるのだろうが、怪我癖がついてしまうのが一番怖い。今季もコンディションさえ整っていれば右サイドバックの1番手となるはずだが、プレシーズンも出遅れている。

この現状をアーセナル専門メディア『Pain In The Arsenal』も不安視しているが、同メディアは同時に左サイドバックに入るキーラン・ティアニーのコンディションも気にかけている。ティアニーも優秀なレフトバックだが、膝に問題を抱えている。昨季後半戦も棒に振ることになり、2020−21シーズンも膝の故障で離脱していた期間があった。あまり稼働率が良いとは言えない。

両者のコンディション不良はアーセナルの最終ラインに大きな影響を与えることになる。守備面はもちろん、冨安も昨季は試合を重ねるにつれて右サイドバックとして攻撃への貢献度がアップしていた。攻撃の組み立てにおいても冨安は貴重だ。

「どちらもアーセナルにとって重要なプレイヤーと見られているが、怪我の問題がある。彼らの選手生命を心配する必要があるだろうか」

同メディアはこう締めているが、アジアから出てきたワールドクラスDFである冨安は怪我の不安を払拭できるのか。