昨季以上の堅守で連覇を狙う

昨季スクデットを獲得したミランでは、いくつかサプライズがあった。その1つが今年6月に22歳の誕生日を迎えたDFピエール・カルルの活躍だ。

昨季前半戦の段階ではそこまで知名度の高い選手ではなかった。何よりミランの最終ラインを統率していたのはデンマーク代表のベテランDFシモン・ケアーであり、経験豊富なケアーとチェルシーからやってきたフィカヨ・トモリのセンターバックコンビが一般的だった。

カルルは出番があってもサイドバックが大半だったのだが、シーズン途中にケアーが怪我で長期離脱することが決定。これはミランにとって大きなピンチだったわけだが、その穴を埋めたのがカルルだ。

当初はアレッシオ・ロマニョーリがケアーに代わってセンターバックに入り、トモリとコンビを組んでいた。しかし1月の戦いでは思うようにクリーンシートを達成できず、指揮官ステファノ・ピオリは若いカルルに賭けた。

タイミングの悪いことに2月の1か月間はトモリが新型コロナウイルスの影響もあって離脱したのだが、3月からカルル&トモリのコンビが定着。このコンビは抜群の相性を見せ、3月6日のナポリ戦からのラスト11試合で何と9度もクリーンシートを達成した。このラスト11試合でミランが喫した失点数は僅か2点だ。

今はケアーも長期離脱から戻ってきているが、伊『Gazzetta dello Sport』は昨季後半戦に完成したカルルとトモリのコンビがファーストチョイスになると見ている。ケアーはひとまず頼れる3番手DFの位置からリスタートすることになるだろう。

さらに22歳と若いマッテオ・ガッビアもいる。昨季のカルルの成長でセンターバック陣の層は確実に厚くなっている。

昨季リーグ戦での失点数は31失点だった。これはナポリと並んでリーグ最少だった。今季は単独でのリーグ最少失点を目指すことも可能だろう。

昨季後半のカルル&トモリのコンビを軸に最終ラインの形は見えてきている。攻撃陣に関してはパウロ・ディバラを補強したローマやロメル・ルカクが戻ってきたインテルの方がビッグネームも多くて派手に映る。得点数争いでミランが彼らに勝負を挑むのは難しいかもしれないが、守備なら互角以上に渡り合える。どこまで失点数を少なく出来るかが連覇へのカギとなりそうだ。