獲得せずに移籍市場は閉幕した

22-23シーズンの欧州の移籍市場が閉幕した。今季も市場での主役はプレミアリーグであり、英『The Athletic』によると、その支出は19億1000万ポンドとされている。

プレミアの中でも優秀な動きを見せたのがアーセナルだ。ガブリエウ・ジェズス、オレクサンドル・ジンチェンコとマンチェスター・シティ時代からミケル・アルテタがよく知る愛弟子を獲得し、すでに戦力に組み込んでいる。ジェズスはアーセナルに足りなかった力強いセンターフォワードとして躍動中だ。

しかしそんなアーセナルに不運が襲い掛かる。元から薄いとされていた守備的MFでの怪我人続出だ。トーマス・パルティ、モハメド・エルネニーが同時に離脱し、エルネニーは長期的な離脱といわれている。パルティはエジプト代表MFほどの負傷ではないが、数週間戦列を離れるようだ。

アーセナルを支える中心ポジションが人手不足となってしまった。パルティの離脱は予想できてもエルネニーも同時に怪我をするのは予想外であり、アーセナルは移籍市場の終盤でアストン・ヴィラのドウグラス・ルイス獲得に迫る。しかし最高額2500万ポンド、3度のオファーを提示してもヴィラの首を縦に振らせることができず、アーセナルの移籍市場は終了した。

ルイスを深追いしなかった理由について同紙によると、「パニックバイ」や過払いを避けることが今後につながるとアーセナルは考えており、手を引いたという。

また以前からターゲットとされていたレスター・シティのユーリ・ティーレマンスだが、アーセナルは8番の選手(攻撃にも関与できる中盤)として見ており、パルティやエルネニーのような6番(アンカー、守備的MF)ではないと考えていたようだ。パフォーマンスについてもフィジカル面と守備面が足りないとアーセナルは評価しており、獲得に至らなかった。8番であればマルティン・ウーデゴー、グラニト・ジャカ、新加入のジンチェンコとファビオ・ビエイラがこのポジションでプレイできる。

ルイス獲得失敗で恩恵を受けるのはアルベール・サンビ・ロコンガだ。他のポジションの選手を守備的MFで起用しない限りサンビ・ロコンガが現状では1番手であり、5日のマンチェスター・ユナイテッド戦で起用される可能性が高い。今のパフォーマンスであれば物足りないが、エディ・エンケティアがプレイタイムを得て飛躍したようにサンビ・ロコンガの今後数週間はアーセナルでのキャリアを左右するものになるだろう。

アーセナルのルイス獲得失敗は今後の成績次第で批判の対象になることは十分に考えられる。それを跳ねのけるには既存戦力の活躍が必須であり、まずはユナイテッド戦での白星に期待だ。