シャビ2世なんて呼び声もあったが……

2018年に母国ブラジルのグレミオを離れてからバルセロナ、ユヴェントス、そして今夏にリヴァプールと、ブラジル代表MFアルトゥール・メロの経歴はなかなかに派手だ。スペイン、イタリア、イングランドを代表する名門クラブに身を置いており、その才能は確かに評価されているのだろう。

しかし、欧州でのキャリアは思うように進んでいない。バルセロナ移籍当初はシャビ・エルナンデス2世なんて呼び声もあったが、シャビの後継者にはなり切れなかった。

2020年に向かったユヴェントスでも期待は大きかったが、イタリアでは横へのパスが多いとの指摘を受けていた。縦につけるボールが少なく、チャンスに直結するプレイに欠けるとの評価だ。足下の技術は高いが、それだけではビッグクラブの司令塔として不十分だ。

英『BBC』にて、ブラジル人記者ホルヘ・ナタン氏はグレミオ時代のアルトゥールがかなり高い評価を得ていたと振り返る。

「ブラジルにいた頃のアルトゥールは大きな可能性を秘めた選手と見られ、グレミオでの2017年から2018年にかけてはブラジルで最高の選手の1人となった。その後バルセロナへ移籍したことで、数年間はブラジル代表の主力になるとの期待が生まれた。彼はボールを巧みに操り、優れたパス能力も備えている。しかし、欧州へ到着してからは魔法の一部が取り除かれたようだ」

グレミオ時代のパフォーマンスからポテンシャルは確かなのだろうが、欧州ではそれが100%発揮されていないとの評価だ。だが、すべてがアルトゥールの責任ではないとスペイン人記者ギジェルモ・バラゲ氏はフォローする。

「サッリが指揮したユヴェントスでは、テンポが速く、フィジカル的で彼には合わなかった。ピルロの下では上手くやっていたが、ピルロは去ってしまった」

ならばリヴァプールならどうか。ユヴェントスからのレンタルでリヴァプールへ加わったアルトゥールには、負傷離脱しているチアゴ・アルカンタラに代わって攻撃のリズムを作ることが期待される。現在のリヴァプールはリズムを失っており、今ならアルトゥールにもチャンスが巡ってくるはずだ。

まずはプレミアリーグのテンポに慣れる必要があるが、ここでも上手くいかない場合は本格的にアルトゥールへの視線が変わることになるだろう。ビッグクラブで活躍できるだけの才能なのか。そろそろ欧州で才能を証明すべき時だ。