チームを束ねるアンチェロッティの存在も大きい

優勝した昨季もそうだったが、今季のチャンピオンズリーグでもレアル・マドリードを優勝候補筆頭に挙げる声は少ないかもしれない。選手層だけで見るなら、アーリング・ハーランドを加えたマンチェスター・シティやパリ・サンジェルマンらの方が豪華とも言える。

しかし、今のレアルの強さは選手層だけでは語れない。圧倒的な破壊力で相手をねじ伏せるゲームこそ多くないが、試合のツボを押さえたベテラン選手の力もあって流れを読むのが上手い。力を入れるべきところでギアを上げることができ、渋く勝てるチームだ。

チャンピオンズリーグ・グループステージの初戦はセルティックと対戦し、前半はスコアレスだった。合計10本もシュートを打ったセルティックもホームで頑張っていたが、後半に入るとレアルが淡々と3点を奪取。きっちりと勝ち点3を奪っている。

国内リーグでもアルメリアに2-1、エスパニョールには終盤にFWカリム・ベンゼマが2ゴールを決めて辛くも3-1で勝利するなど渋い展開も目立つが、それでも開幕前に行われたフランクフルトとのUEFAスーパー杯からここまで全勝である。

チームを束ねるカルロ・アンチェロッティもそうした戦いに慣れており、昨季も若手の成長を促しながらリーグ制覇とチャンピオンズリーグ制覇のダブルを成し遂げた。

『sky Sport』にて、同じイタリア人監督のファビオ・カペッロ氏はアンチェロッティをこう評している。

「イタリア史上最高の指揮官はアンチェロッティだ。マドリーはファンタスティックな戦いをしている」

この評価も間違いではないだろう。5大リーグすべてを制したアンチェロッティは超のつく名将であり、カゼミロが抜けた今季も新戦力のオーレリアン・チュアメニらを活かしながらバランスを取っている。

圧倒的な強さではないかもしれないが、今のレアルほど倒すのが難しいチームも少ないだろう。今季もチャンピオンズリーグ優勝候補筆頭ではないかもしれないが、レアルを撃破するのは容易ではない。