フィジカルとテクニックが上手く融合している

ジョゼ・モウリーニョ率いるローマは今季のセリエA優勝候補の一角とも評判だったのだが、まさかそのローマが0-4のスコアで粉砕されるとは予想外だった。

4日に行われたセリエA第5節でローマに今季初黒星をつけたのは、ウディネーゼだ。

昨季12位で終えていたウディネーゼはあくまで中堅クラブの立ち位置だが、そのウディネーゼがローマを4-0で粉砕したのだ。序盤からローマ守備陣の致命的なミスがあったとはいえ、ウディネーゼの破壊力は圧巻だった。

まず何より速い。前線に入るFWアイザック・サクセスはまだ今季ゴールこそ決めていないが、筋骨隆々とした体格は相手DFにとって極めて厄介だ。途中出場してきた194cmのポルトガル人FWベトも昨季セリエAで11ゴールとブレイクしており、こちらも身体能力が高い。そのポテンシャルからポルトガル代表に招集してはどうかとの声もある大型ストライカーだ。

ウディネーゼは昨季ポルトガルのポルティモネンセからレンタルで獲得していたが、今夏に700万ユーロで完全移籍に切り替えた。今季も2ゴール奪っており、この判断は正解だろう。

左のウイングバックでは、すでに来夏のトッテナム移籍が決まっている19歳のデスティニー・ウドジェが面白い。187cmのサイズを持つウドジェも縦への爆発的な推進力があり、身体能力は特別なものがある。ローマ戦では前半5分に相手のミスを突いて先制点を奪っており、その身体能力はカウンターアタックでも活かせる。トッテナムが目をつけるのも頷ける逸材で、1対1で抑えるのは難しいかもしれない。

逆の右ウイングバックにはユヴェントスでもプレイしてきた31歳のロベルト・ペレイラが入っており、こちらはテクニックが高い。

テクニシャンでは10番を背負うFWジェラール・デウロフェウも見逃せない存在で、小柄なファンタジスタがウディネーゼの攻撃にアイディアを加えてくる。ビッグクラブでは起用しづらいタイプかもしれないが、中堅クラブの王様になるにはもってこいのテクニシャンだ。本人もウディネーゼでやりやすさを感じていることだろう。

そして彼らを中盤からコントロールする20歳のU-21ドイツ代表MFラザール・サマルジッチも司令塔として効いている。ローマ戦では強烈ミドルからゴールも奪っているが、その左足はなかなか精度が高い。ウディネーゼは身体能力とテクニックが上手く融合した興味深いチームに仕上がっている。

他には今夏補強した23歳のDFジャカ・ビヨル、スイスのルガーノからフリーで加えた24歳のMFサンディ・ロフルッチもローマ戦で4点目を決めるなど、新戦力が当たっているのも大きい。ロフルッチのゴールはお手本のようなカウンターからの一撃で、モウリーニョも呆然といった表情だった。

ウディネーゼはここまで5試合で3勝1分1敗。ビッグクラブ相手にも一撃喰らわせるだけの力は備えており、ダークホースとなるかもしれない。