いい買い物をした

今季のマンチェスター・シティはアーリング・ハーランドの活躍もあって攻撃陣にスポットライトが当てられるが、守備も機能している。プレミアリーグでは7戦で6失点、CLでは2試合で1失点だ。とくに直近3ゲームの成績は優秀で、ボルシア・ドルトムント戦で決められたジュード・ベリンガムのゴールのみである。

直近での変化でいえばマヌエル・アカンジが最終ラインに加わった。ハーランド共にこの夏ドルトムントから加わったセンターバックで、セビージャ戦でシティデビューを飾ると、そのままドルトムント戦、ウルブズ戦に出場して3連勝に貢献している。

非常に安定したプレイヤーであり、この3試合でミスらしいものはなかった。3試合連続でパス成功率は90%に達しており、ロングボールは14本中10本を成功させている。シティらしいビルドアップに貢献できるCBで、それでいて守備も上手い。ボールを奪うタックルが光っており、ドルトムント戦で4回、ウルブズ戦では3回成功させて攻撃を防いでいる。

英『Manchester Evening News』ではこの活躍を見てアカンジを夏の掘り出し物と呼んで称賛している。シティがアカンジ獲得に支払った移籍金はわずか1500万ポンドであり、近年の移籍市場のインフレ具合を考えれば安すぎるくらいだ。まだ3試合でしかパフォーマンスを披露していないが、このレベルを維持すればアイメリック・ラポルトとネイサン・アケは出場機会を減らすだろうと同紙は予想している。

アカンジを獲得できたことでカバーリング能力に長けたルベン・ディアスを左サイドに置けるのも大きい。ジョン・ストーンズとコンビを組んでいた時のディアスは左サイドで起用されており、シティをCL決勝に導いた。しかし昨季はそのストーンズが負傷やコンディション不良でプレイタイムを減らすと、左利きのラポルトやアケと組むことが増え、右サイドにポジションを移している。右サイドでも悪くないが、そうなればラポルトやアケがジョアン・カンセロの背後をケアすることが必要になり、左サイドの広大なスペースがより弱点となってしまっていた。

たった3試合でペップからの信頼を掴んだアカンジ。スピードもあるCBで、マンチェスター・ダービーではマーカス・ラッシュフォードら快足を生かしたアタッカーをカイル・ウォーカーと共に止めることになるだろう(データは『SofaScore』より)。