シティは上手く買っている

今夏の移籍市場でも多くの選手を獲得したマンチェスター・ユナイテッド。エリック・テン・ハーグ新監督のアヤックス時代の教え子であるリサンドロ・マルティネスとアントニーの獲得には総額1億6700万ユーロの高額な移籍金を投じており、話題となった。

英『Manchester Evening News』によると、ユナイテッドは2012年以降最も移籍市場で資金を費やしたクラブだという。集計時からユナイテッドは33の契約を結んでおり、その金額は総額15億9000万ユーロにまで上る。

ユナイテッドが選手を獲得する際の特徴は市場価値以上の値段を払ってしまう点になると同紙は主張する。市場価値分の移籍金を支払っていれば2億3800万ユーロを節約できた計算になり、実際に6700万ユーロで獲得したマルティネスの市場価値は3200万ユーロ、アントニーは3500万ユーロだった(2022年6月時点、数字は『transfermarkt』より)。

同じく払いすぎてしまったのはアストン・ヴィラやユヴェントスも同じであり、前者は1億4900万ユーロ、後者は2億3400万ユーロを支払っている。反対に少なく買ったのはトッテナムやブライトン、ウルブズであるといったデータが出ている。

払いすぎてしまうメリットは今回のマルティネスやアントニー、カゼミロら必要なターゲットをほぼ確実に獲得できる点にある。デメリットは今後の交渉で多くの移籍金を要求されてしまう。アントニーは市場価値の3倍以上を払っており、大げさに言えば今後市場価値3000万ユーロ程度の選手を取ろうとしてもまた1億ユーロ要求されるかもしれない。

同じくマンチェスターのライバルであるシティは払いすぎない補強方針を持っている。集計から38の契約をまとめたが、総支出は11億8000万ユーロであり、超過したのはわずか2300万ユーロだ。今夏の移籍市場で当時市場価値2800万ユーロのマルク・ククレジャ獲得を目指したが、ブライトンに5700万ユーロ以上と倍額の移籍金を要求され、手を引いている。チームに必要な人物であったが、高すぎると判断したようだ。

近年移籍金がインフレしており、払いすぎないことが財政を支える上で重要になる。ユナイテッドは払いすぎており、今の体制について考え直す必要があるかも知れない。