強いバルサ復活はスペイン復活へ繋がる
15日に行われたバルセロナVSレアル・マドリードによるスーペルコパ・デ・エスパーニャ決勝(スペインスーパー杯)は、3-1とバルセロナの完勝で終わった。
中心となったのは、ゴールも決めたMFガビ、ペドリ、爆発的なスピードで何度も左サイドを駆け上がったアレックス・バルデら若きスペイン人選手だ。
中盤でのガビとペドリはレアル相手に抜群のパフォーマンスを見せ、バルデも若い頃のジョルディ・アルバを思わせる加速感があった。ベンチからはFWアンス・ファティ、DFエリック・ガルシアとこれまた若きスペイン人選手が途中出場しており、今のバルセロナにはカンテラ出身者を中心にスペインのヤングスターが揃っている。
スペイン代表は昨年のFIFAワールドカップ・カタール大会でベスト16敗退に終わり、力を取り戻すべく再建が必要と言われている。しかし、タレントは確実に出てきている。
スペインの実力に関して興味深い発言をしていたのは、そのベスト16でスペインをPK戦の末撃破したモロッコ代表監督ワリド・レグラギだ。
モロッコをベスト4へと導いたレグラギは、カタール大会で戦った中ではスペイン代表が一番強かったと語っているのだ。
「スペインはワールドカップで戦った中でも最高のチームだった。我々が勝利していなければ、彼らはファイナルへ辿り着いただろう。ストライカーが不足していたかもしれないが、他のチームにはない自信が彼らにはあったよ」(『El Larguero』)より。
ティキ・タカの終焉とは言われたが、その言葉に囚われすぎる必要もないだろう。ガビやペドリら中盤のテクニシャンに合うスタイルを選ぶべきで、そこに現代サッカーのトレンドを上手くMIXさせていけば強いスペイン代表を取り戻せるはず。彼ら若手の登場は大きな財産だ。
クラブの方もバルセロナは今季チャンピオンズリーグ・グループステージ敗退の屈辱を味わったが、こちらも来季へ希望が持てる。リーグ戦では首位に立っており、レアル戦の内容を見れば優勝も十分にあり得る。
今回スーペルコパ・デ・エスパーニャで実現したクラシコは、スペインサッカー界の未来へ大きな一戦となったのではないだろうか。