開幕3試合は攻撃陣が爆発していた
昨夏にリヴァプールを離れ、バイエルンへ移籍したFWサディオ・マネ。バイエルンは昨夏にFWロベルト・レヴァンドフスキを手放しており、マネは新生・攻撃陣の柱になることが期待されていた。
その期待通り、開幕節のフランクフルト戦では1ゴール、第3節のボーフム戦では2ゴールと、マネのスタートは上々だったと言えよう。だが、この序盤戦がピークだったのかもしれない。
11月には負傷離脱してしまい、4月のチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグのマンチェスター・シティ戦後にはチームメイトのFWレロイ・サネを殴打するトラブルを起こして罰金処分を受けている。マネの後半戦は明らかに上手くいっていない。
1年でバイエルンを去るとの話題も浮上しているが、独『DW』はマネが思うように活躍できない理由に前線の構成を挙げている。
マネが1ゴールを挙げた開幕節のフランクフルト戦は6−1、2ゴールを挙げた第3節のボーフム戦は7−0で勝利するなど序盤は攻撃陣が爆発しており、この時はマネを前線中央に配置していた。例えばフランクフルト戦ではマネ、セルジュ・ニャブリ、トーマス・ミュラー、ジャマール・ムシアラの4人で前線を構成しており、彼らが自由にポジションを動かす攻撃は上手く機能していた。
ところが、第4節のボルシアMG戦からは4試合連続白星無しと早々に躓いた。同メディアはこれがきっかけになったと見ており、引いた相手を崩せない問題から大型FWエリック・マキシム・チュポ・モティングを先発させる機会が増えた。前線にターゲットマンを配するやり方へと変えたことにより、マネが左ウイングで固定されるようになったのだ。リヴァプール時代よりもワイドな位置でプレイすることにより、得点に関与する機会が減ったとの評価だ。
また30代に入ったことも影響しているのか、1対1で相手をぶっちぎるプレイは減少傾向にある。これもウイングで活躍しづらい理由の1つか。リヴァプールではロベルト・フィルミーノが偽9番として右のモハメド・サラー、左のマネに中央のスペースを上手く空けていたが、チュポ・モティングはタイプの異なるFWだ。
開幕3試合で15ゴールを挙げた攻撃陣には大きな期待がかかったが、マネが攻撃の柱になるプランは想定通りに進まなかった。結果的にはレヴァンドフスキの穴を感じるシーズンとなっており、バイエルン1年目のマネを大成功とは評価できないだろう。