クラブOBはレアル戦を警戒

プレミアリーグでは優勝を争うアーセナルとの直接対決を制して首位に浮上。FA杯も決勝に進み、チャンピオンズリーグもベスト4まで駒を進めている。今季のマンチェスター・シティには3冠の可能性がある。

いずれも簡単にはいかない。リーグ戦ではまだアーセナルの巻き返しも予想でき、マンCが勝ち点を取りこぼす可能性もゼロではない。

FA杯の決勝はユナイテッドとのマンチェスター・ダービーだ。今季のマンUはEFL杯を制するなど、カップ戦でも力を発揮している。マンCとて簡単に勝てる相手ではない。

そして何より気になるのが、CL準決勝で顔を合わせるレアル・マドリードだ。

英『Daily Mail』によると、クラブOBで解説を務めるマイカ・リチャーズ氏はレアル戦に少しの不安があると語る。レアルとマンCは昨季もCLベスト4で対決し、その際は延長戦の末にレアルが勝利している。名将カルロ・アンチェロッティ率いる経験豊富なレアルは不気味な存在だ。

「シティがトレブルを達成するとは思わない。マドリーとの試合が気になる。心配なんだ。シティを心配している。マドリーの選手たちは何をすべきかタイミングを理解している。良いのは2ndレグがベルナベウではなくエティハドということか。それが違いになるかもしれない」

リチャーズ氏はこうコメントしている。昨季は2ndレグがレアルの本拠地サンティアゴ・ベルナベウで行われており、延長までもつれた2ndレグはホーム側のレアルが有利だったとも言える。

今回は逆だ。1stレグでマンCは敵地へ乗り込み、2ndレグはホームで戦える。アウェイゴールのルールはないが、メンタル的には2ndレグをホームで戦う方が幾分良いか。

ここ最近のレアルは国内リーグ制覇が難しくなったことから、CLも見据えてローテーションを採用している。リーグ制覇を争うマンCとはここにも違いがある。これがどう影響するかも読みづらい。

ベテランも多いレアルには、机上の戦術だけでは語れぬ底力がある。昨季のマンCはそれに呑み込まれており、今回も気の抜けない2試合となりそうだ。