昨年のW杯にも参戦するなど充実のシーズンに

リーガ・エスパニョーラ制覇を果たしたバルセロナでは、FWロベルト・レヴァンドフスキやGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲン、DFロナルド・アラウホなど、活躍すべき主力選手たちがきっちりと結果を残した。

それに加え、予想を超えてきた若手タレントの活躍も大きかった。スペイン『MARCA』が今季のサプライズプレイヤーと名指ししたのは、左サイドバックに入ったスペイン代表DFアレハンドロ・バルデだ。

昨年のワールドカップ・カタール大会にスペイン代表メンバーとして参戦したバルデは、まだ19歳と若い選手だ。リーガ・エスパニョーラデビューは昨季のことだったが、指揮官シャビ・エルナンデスは序盤よりバルデを積極的に起用してきた。

バルセロナとスペイン代表の左サイドバックでは長らくジョルディ・アルバが君臨してきたが、そのアルバも34歳とベテランだ。バルデは後継者と呼ぶにふさわしい選手で、若い頃のアルバと同様に爆発的な縦へのスピードを備えている。

そのスピードを活かし、今季のバルデはリーグ戦で1ゴール6アシストを記録。攻撃面での貢献が印象的だった。ライバルのレアル・マドリードとのリーグ戦2試合、今年1月のスーペルコパ・デ・エスパーニャでのレアル・マドリード戦、さらに3月から4月にかけて行われたスペイン国王杯・準決勝のレアル戦2試合でもシャビはアルバではなく、バルデを左サイドバックで先発させている。

最近のバルセロナはMFガビ、ペドリを筆頭に若手スペイン人選手の成長が目立っていたが、バルセロナのアカデミーで育ってきたバルデもその1人だ。今季主力としてリーガ・エスパニョーラ制覇に関われたのは大きな自信となったはずで、アルバの後継者となるバルデの成長は実にポジティブだ。