アジア杯での激突もあり得る

16日に行われた2026ワールドカップ・アジア2次予選の初戦でシンガポール代表を5-0のスコアで粉砕した韓国代表。

このゲームでも存在感を放っていたのが強烈な2列目だ。チームを指揮するユルゲン・クリンスマンは昨年のワールドカップ・カタール大会でブレイクしたFWチョ・ギュソンを最前線に配し、2列目にはトッテナムFWソン・フンミン、パリ・サンジェルマンMFイ・ガンイン、ウォルバーハンプトンFWファン・ヒチャンを起用している。いずれも欧州組で、特に2列目の3人は5大リーグで結果を出している実力者だ。

中でも韓国にとって大きいのが、シンガポール戦でも1ゴール1アシストを決めたMFイ・ガンイン(22)の成長だ。今夏に移籍したパリ・サンジェルマンでは出番確保に苦戦するかと思われたが、早い段階で指揮官ルイス・エンリケの信頼を勝ち取った。この1年ほどの成長スピードは目を見張るものがある。

代表戦でのイ・ガンインは10月の親善試合でもチュニジア戦で2ゴール、続くベトナム戦で1ゴール1アシストと結果を出しており、すっかり代表の中心だ。得点力に加え、シンガポール戦では1本のロングパスでFWチョ・ギュソンのゴールをアシストするなど、視野がかなり広くなっている印象だ。PSGでもチャンスメイク力が高い評価を得ており、FWキリアン・ムバッペらを活かす重要な存在となっている。

そんなイ・ガンインのことを韓国代表を指揮するユルゲン・クリンスマンも高く評価する。

「今の彼は試合で自分の仕事をこなすだけでなく、ドリブルを仕掛けるタイミングなどを理解し始めている。守備でもハードワークしているし、彼のような選手が新しいレベルに進むことは韓国サッカー界と代表チームにとって素晴らしいことだ」(『AFC公式』より)

シンガポール戦ではエースのソン・フンミン、ウォルバーハンプトンで好調を維持するファン・ヒチャンもゴールを決めており、最終ラインにはバイエルンDFキム・ミンジェ、中盤にもマインツMFイ・ジェソン、レッドスター・ベオグラードMFファン・インボムら海外組を中心に、昨年のカタール大会を経験したメンバーが揃っている。来年1月からはアジア杯がスタートするが、そこでも韓国は優勝候補の一角となるだろう。

今の日本代表もブライトンFW三笘薫、レアル・ソシエダMF久保建英、フライブルクMF堂安律、スタッド・ランスFW伊東純也&中村敬斗、ラツィオMF鎌田大地ら2列目が1つのストロングポイントになっているが、韓国の2列目も強烈だ。選手層では日本が上をいく印象だが、韓国の場合はソン・フンミンを抱えている。得点力ではアジア史上最高クラスのアタッカーであり、クオリティは韓国もハイレベルだ。

アジア杯で激突する機会があれば、日本の守備陣も難しい対応を迫られるだろう。また、キム・ミンジェが統率する守備を崩すのも簡単ではない。アジア杯でも見てみたいカードの1つとなるのではないか。