ベリンガムの個性を引き出す巧みなシステム変更

今夏のレアル・マドリードには大きな動きがあった。長くセンターフォワードの位置からチームを引っ張ってきたFWカリム・ベンゼマが退団し、サウジアラビアへ向かったのだ。

レアルは新たに攻撃の形を模索していくことになり、ベンゼマ退団の影響は想像以上に大きいと思われた。

ただ、ここまで大幅な得点力低下は起きていない。スペイン『as』は、国内リーグとチャンピオンズリーグの戦いを合わせれば、今季の方が高い得点率を出せていると取り上げている。

今季ここまでのレアルは全20試合で46ゴールを挙げており、1試合平均得点は2.3点だ。まだシーズン中盤ではあるものの、昨季は全61試合で127ゴール(2.08点)、一昨季は56試合で119ゴール(2.19点)となっており、今季ここまでの得点ペースは確かに悪くない。

ドルトムントから獲得したMFジュード・ベリンガムがリーグ戦で11ゴール、チャンピオンズリーグで4ゴールと爆発しており、当初よりベリンガムを攻撃的な位置で起用した指揮官カルロ・アンチェロッティの采配がここまで当たっていることになる。FWヴィニシウス・ジュニオールが負傷離脱していた期間があったことも考えると、ここまでの成績は文句なしだろう。

もっとも、アンチェロッティ第一次政権となった2013-14シーズンは60試合で160ゴール(2.67点)、2014-15シーズンは59試合で162ゴール(2.74点)と驚異的な攻撃力を誇っており、クリスティアーノ・ロナウドやガレス・ベイルもいた10年前に比べると攻撃力は落ちる。

ここは時代の移り変わりで寂しいところもあるが、アンチェロッティは第二次政権の今回も巧みな采配でバランスを取っている印象だ。ベンゼマが抜けてもラ・リーガ首位をキープしているのは見事で、このままリーグタイトルを奪取できるか。