4月は入学シーズンですが、物価高の波は子供達の「制服」にも及んでいます。こうした中、格安で制服を買うことができる名古屋市港区のリユース店が人気を集めています。  名古屋市港区にある制服店。幼稚園から高校までの制服、およそ4000点を取り揃えています。

 娘が4月に高校に入学する親子が、試着をしてブレザーや夏服と冬服のスカートなど合わせて6点を購入しました。合計で1万7890円と、新品価格の約5分の1の値段です。

 格安には理由があります。 学生服リユースshopさくらや名古屋店のオーナー: 「ご卒業や転校で不要になったものを買い取っています」  ここは制服専門のリユース店で、買い取った制服にクリーニングや手入れをして、新品の1割から4割ほどの価格で販売しています。

母親: 「制服代って(新品だと)20万円くらいかかってしまうので、ここで買えば安く抑えられるかなと思って」 娘: 「全然古くても新しいのでも変わらないかなって思います」  進学で何かと負担が増える家計の強い味方ですが、2022年に比べて需要が増えているといいます。取材した日はまだ公立高校の合格発表前でしたが、すでに2022年に比べて訪れる客の数が3〜4割も増えていました。  背景にあるのが制服の価格高騰です。学生服の価格は年々上昇していて、8年前と比べると男子用でおよそ5600円、女子用で6000円ほども上がっています。

学生服のビサイの山田代表: 「なるべく安く良い物を提供したいんですけど、どうしてもわれわれも耐えられるところが限界になってきていますので」  名古屋市中区大須で中学と高校の学生服販売店を営む山田晋さんは、円安やウクライナ侵攻などの影響で材料費などが高騰し、一部の商品を1割ほど値上げせざるを得なかったといいます。

学生服のビサイの山田代表: 「厳しいですね。逆にちょっと恐ろしい状態なので、なんとかある程度のところで(価格が)推移してくれればいいんですけど」  再び、リユース制服を販売する「さくらや」。高校生の息子を持つ母親が、制服を売りに来ていました。

制服を売りに来た母親: 「ネットで引き取ってくれるところないかなと思って探していて。そんなにひどくないというか、傷んでないと思います」 学生服リユースshopさくらや名古屋店のオーナー: 「全部で1640円になりますが、よろしいでしょうか。助かるご家庭あると思います。ありがたいです、本当に」 制服を売りに来た母親: 「何か捨てちゃうのも嫌だし、でもあげるような知り合いもいなかったので。役立ててもらえるなら本当にうれしいですね」 学生服リユースshopさくらや名古屋店のオーナー: 「お母さんたちとの会話でも、すごく物の値段が上がって困っているというお話もあったり。制服はすごく1個ずつの価格が高いので、なるべく安く抑えたい方は多いと思います。負い目とかを感じることなく、お値打ちだけど良い状態のものを揃えて、楽しい学校生活を送ってほしいなと思います」