パンでも違うウクライナと日本の食文化。避難してきた人たちのために作った試作品のパンが、日本での商品化へ向けて一歩踏み出しました。  キーウ出身のルスランさんとリディアさん夫婦は4月10日、日本の知人を頼って愛知県安城市に避難してきました。

 しかし、日本とウクライナの文化の違いはパンにも…。 不二恵さん: 「硬いパンが主流で、日本みたいに柔らかいパンはほとんど皆さん食べられない」  そこで、避難先・安城市に本社を置く「パンのトラ」が…。

パンのトラの加藤社長: 「パンを通じて、もう少し(ウクライナに)注目してもらえる環境を作れたら」 リディアさん: 「手伝いたいです」 加藤社長: 「ぜひお願いしたいです」  ウクライナのパンを作って、避難した人たちに食べてもらうと同時に「商品化」を目指すプロジェクトがスタート。

 そして5月3日の試食会、並べられたのは7つの試作品。

 ウクライナの菓子パンで中にジャムが入った揚げパン「ポンチキ」。

 これにリディアさんは…。 リディアさん: 「全部味は似ている」  と、合格のお墨付き。

 ウクライナ伝統料理「ボルシチ」などを浸して食べるちぎりパン「パンプシューカ」は…。

リディアさん: 「もっとニンニクを。このパンに油を塗ってピカピカにしてニンニクをつける」  ニンニクの量が足りないとアドバイス。  サーモンやサラダなど具材を乗せて食べる、ウクライナ伝統の硬いパン「バトン」は…。

リディアさん: 「バトンはもっと生地が硬くて、ライ麦みたいで」  と、ちょっと違う様子です。  さらに、ウクライナ伝統のパンで主食として食べられているライ麦で作られた「黒い食パン」。見た目からしてシンプルなパンですが…。

ルスランさん: 「美味しい。これはとても良い。やっぱりサンドウィッチにも合うし、クリームチーズにも合う。とても(本場に)近い味」  と高評価。 加藤社長: 「僕たちはお菓子を作るのは得意なんですね。ウクライナの食事になるパンの考え方が違うんですね」 ルスランさんとリディアさん: 「きょうは本当に心から感謝しています。ウクライナの料理を食べさせてくれてありがとうございます」

 試食会を経てパンのトラでは、水の量を変えたり、ミキシングのタイミングを変えるなどして改良していく予定です。  「ウクライナのパン」は愛知県内の「パンのトラ」6店舗で5月中旬から、販売される予定です。

 加藤社長は、その売上の一部で新たな支援を考えています。 加藤社長: 「僕らの米にあたる黒い食パンですね。この缶いっぱいに入れたいと思っています。向こうで困っている人に配れたらいいなと思っています」

 日本で作ったウクライナのパンを現地の人へ。新しい形の支援が動き始めました。