航空自衛隊岐阜基地の施設の建設をめぐる官製談合事件で、10日に逮捕された防衛省の元職員2人が、居酒屋などで会って入札情報のやり取りをしていたことが新たにわかりました。  11日午後1時、愛知県警の捜査員が家宅捜索に入ったのは、大阪市にある防衛省近畿中部防衛局。巨額の官製談合事件に関する資料などを押収したとみられています。

 10日午後9時過ぎ、愛知県警中村署に移送する捜査車両の中で、俯いて目を閉じていたのは、防衛省近畿中部防衛局の元建築課長・稲垣正義容疑者(60)です。

 防衛省OBで建設会社「アイサワ工業」の顧問・村上泉容疑者(65)とともに、愛知県警に逮捕されました。

 談合の対象となったのは、航空自衛隊岐阜基地で建設が進む、航空機のレーダーなどの研究施設です。

 警察によりますと、2人は2020年11月、この施設の工事をめぐる一般競争入札で、アイサワ工業が参画するJV=共同企業体が受注できるよう、入札情報を漏らした官製談合防止法違反などの疑いが持たれています。

 犯行時防衛省の課長だった男と、OBによる「談合」。どのような手口で行われたのでしょうか。  この入札に参加したのは16の会社とJV。入札の評価は、技術評価点と価格で決まりますが、当初アイサワ工業のJVの技術評価点は3位。稲垣容疑者は、技術評価点が3位であることや、入札の最低価格がおよそ50億7000万円であることを村上容疑者に伝えたといいます。  そして最低価格と1000万円しか違わない、約50億8000万円で入札し、落札しました。

 関係者によりますと、2人はこうした情報をLINEのほか、居酒屋などで直接会ってやりとりし、その際の飲食代は村上容疑者が支払っていたといいます。  防衛省が絡む巨額の官製談合事件に、岐阜基地周辺の住人は…。 近くに住む人: 「信じられない。そういうつながりがあるのかなって思った」 近くに住む別の人: 「やっぱり公正公平にやってもらいたい」

 警察は2人の認否を明らかにしていませんが、村上容疑者がOBという立場を悪用して稲垣容疑者に接触し、入札情報を漏らすよう持ち掛けたとみて調べています。