将棋の藤井聡太五冠が3連覇を狙う王位戦の第1局が28日、愛知県犬山市で始まりました。相手は去年のリベンジを誓う一宮市出身の豊島将之九段、地元での地元棋士の対決です。

 舞台は犬山城下。新たにできた「ホテルインディゴ犬山有楽苑」で始まった王位戦七番勝負の第1局。

 藤井聡太五冠は濃淡のあるブルーの羽織、挑戦者の豊島将之九段は白の羽織と猛暑の中、涼し気な装い。

 豊島九段の先手番で夏の七番勝負が始まりました。

 この2人といえば、去年夏から秋にかけ王位・叡王・竜王と3つのタイトル戦で熱戦を繰り広げたライバル同士。

「藤井キラー」とも呼ばれていた豊島九段でしたが、対局を重ねるごとに藤井五冠が強さを増し、3つのタイトルはすべて藤井五冠のものに。豊島九段は叡王と竜王を失い無冠となりました。

 豊島九段にはこの1年、大きな変化もありました。岐阜市出身の女流棋士を弟子に取り、師匠の桐山清澄(きりやま・きよずみ)九段が引退。

豊島九段:
「弟子を取って自分もしっかりしないとという気持ちになりましたし、師匠は引退になってしまったんですけど、最後まで闘志を持って戦われている姿を見て自分もより一層頑張らないとなという気持ちに」

 弟子と師匠から刺激をもらい、5月に行われた挑戦者決定戦では勢いのある棋士のひとり、池永天志(いけなが・たかし)五段に勝利。見事、王位の挑戦権を獲得しました。

豊島九段:
「こうしてタイトル戦に出られることになって、嬉しく思っているので盤上に出して自分なりに精一杯指して良い勝負ができれば」

 豊島九段がリベンジするのか、それとも藤井五冠が盤石の強さを見せるのか…。

 地元棋士による地元での対局。昼食は、藤井五冠が犬山の野菜スープを添えたトリュフのパスタ、豊島九段が鮎の塩焼きなど特産物をふんだんに使った定食を選びました。

 対局は、早くも駒がぶつかり合う激しい展開ながらも両者互角。2日制のため午後6時ごろ封じ手となり、29日夜までに決着がつく見通しです。